2020 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of cognitive behavioral therapy based approach to promote behavioral change in rehabilitation patients
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17K01519
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
大嶋 伸雄 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 教授 (30315709)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中本 久之 帝京平成大学, 健康メディカル学部, 助教 (20748496)
下岡 隆之 帝京平成大学, 健康メディカル学部, 准教授 (30581996)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 脳血管障害 / 認知行動療法 / カウンセリング / 認知的技法 / 行動的技法 / リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は(1)脳血管障害および骨関節疾患のリハビリテーション患者に対して,認知行動療法の応用技法を用いたリハビリテーション介入がどのような効果をおよぼすのかについて臨床的に明らかにする。(2)認知行動療法の応用技法に基づくアプローチで得 られた患者の量的・質的変化を的確に捉え,活動面での機能向上の指標となる根拠と,効率的で効果的な検査・評価方法を確立し,その信頼性と妥当性を検討する事が研究目的であった。3つの病院施設において計42名の脳卒中患者に対するCBTカウンセリングの介入を実施した。同時に56名のCVA 対照群から,同評価によるデータを取得した。(1)質的評価:介入・非介入期間の前後2回,介入群・ 対照群の患者に半構成的インタビューを実施。(2)量的評価:以下,患者自身による主観的評価 とセラピストによる客観的評価に分かれる。〈主観的(自己)評価〉1片麻痺評価(身体機能) 2身体感覚 3ADL(FIM)〈客観的評価〉1片麻痺(身体機 能)評価(BRS) 2身体感覚(SIAS基準) 3ADL(FIM) 4行動観察高次脳検査 5HDS-R 6自己評価式抑うつ性尺度(SDS)。 介入方法は主に作業療法士が行うカウンセリング,行動的技法,認知的技法を実施。理学療法士は対象者の身体性の改善を目的とした運動療法とCBTカウンセリングを実施。言語聴覚士は高次脳機能障害者へのCBTサポートを行っ た。その結果,介入群のADL能力が大幅に向上し,対照群との有意差(p<0.01)が得られた。 以上の結果から,本研究の目的がほぼ達成されたことが明らかとなった。リハビリテーションは本来,患者自身が行うべき事であり,セラピストはそのための教育的な関与が最も重要である。この研究結果はそうした研究仮説を肯定し,リハビリテーションにおける心理的介入の必要性と重要性を明確に示したと思われる。
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