2020 Fiscal Year Annual Research Report
Effect verification of the care and rehabilitation programs for residents with storage symptoms to improve the micturition in geriatric facilities
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17K01589
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
今西 里佳 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (90567190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 香好美 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 講師 (20586200) [Withdrawn]
中川 晴夫 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (80333574)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 夜間頻尿 / 排泄介護負担 / 排尿実態 / 要介護高齢者 / 排泄ケア・リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、介護者の夜間排泄介護の負担軽減と要介護高齢者の夜間転倒予防のために、科学的な排泄評価法を用いて、要介護高齢者の下部尿路症状の実態を把握し、夜間の排尿症状に対して、生活指導・行動療法を要介護高齢者向けに排泄ケア・リハビリテーションプログラムとして、開発・効果検証を行うことである。最終年度においては、排泄介護に携わる介護職員の介護負担度調査や要介護高齢者を対象とした排尿実態調査、座位およびコミュニケーションが可能で、夜間にトイレ排尿を実施する要介護高齢者に対する飲水量調整介入と運動介入について、各々対象者数を増やし、期間全体の排尿実態調査と介入効果の解析を行った。排泄介護に携わる介護職員の介護負担度は新規対象者の増加においても、夜間の頻回なコールによる夜間排泄介護が身体的にも心理的にも高かった。おむつセンサーを用いてリアルタイムに尿失禁を把握し、デジタルスケールを用いて尿量ならびに飲水量を把握する排尿実態調査では、夜間頻尿を有し、かつ夜間多尿を有する者は8割を超え、尿失禁を有する者は約7割であった。排尿実態と食事形態の関連を解析した結果、米飯摂取者と比較して粥摂取者の尿量が有意に多いことが明らかとなった。飲水量調整を実施した対象者では、ベースライン期と比較して、介入終了時は夜間排尿回数や1日排尿回数が有意に減少した。また夜間尿量や1日尿量も有意に減少した。運動を実施した対象者においても夜間排尿回数や夜間尿量が有意に減少した。要介護高齢者に対する飲水量調整においても運動においても夜間排尿回数ならびに夜間尿量の減少がみられ、夜間の排尿症状に影響があることが示唆された。
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