2020 Fiscal Year Research-status Report
「共創するファシリテーション」理論の構築と現場への活用
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17K01645
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Research Institution | Toyo Eiwa University |
Principal Investigator |
西 洋子 東洋英和女学院大学, 人間科学部, 教授 (40190863)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三輪 敬之 早稲田大学, 理工学術院, 名誉教授 (10103615)
郡司 幸夫 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (40192570)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 共創 / ファシリテーション / 身体表現 / ワークショップ / オンライン |
Outline of Annual Research Achievements |
①ワークショップの実施:2020年度は,新型コロナウイルス感染拡大防止のため,石巻市,東松島市での「てあわせ」ワークショップの実施に大きな変更が生じた.緊急事態宣言が発出された4月から6月は,予定していた対面でのWSはすべて中止の措置をとり,そのかわりに,オンラインのサイトに,30名程度の参加者が20秒程度の「てあわせ」の動画を送り合う「てあわせ・レター」を関東の関連団体との交流として継続的に行った.この新しい試みでは,170本あまりの動画や写真の交流が行われた.その成果と課題を共創学会第4回年次大会において「共創するファシリテーションのダイナミックレイヤ(3)-ことばからはじまる」として発表した.また,7月以降,講師を招いてのZoomでの学習会や集まってのミーティングは行われたが,感染予防の観点から対面でのワークショップを実施する状況とはならなかった. ②新しいファシリテーション手法の検討:①のような制限された実施状況ではあったが,現地メンバーのファシリテーションへの関心は非常に高く,「てあわせ・レター」やオンラインでの学習会を通じて,「共創するファシリテーション」に関するさまざまな疑問や意見の交換が積極的に行われた. ③「共創するファシリテーション」の理論化:①,②といった社会状況と新たな試みを受けて,オンラインでの創造的な身体表現や,そこでの表現を相互に促し合うファシリテーションについての実際と成果や課題を検討することができ,論文の執筆につながった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度は,研究期間を延長して,新たな実践現場も加えながら「共創するファシリテーション」の理論化を進める予定であったが,新型コロナウイルス感染の拡大の影響で,本来の実践現場である石巻市・東松島市のワークショップはもとより,新たな実践もすべて中止の措置を取らざるを得ない状況であった.したがって本年度は,予定していた実践現場でのデータの取得には至らなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
対面でのワークショップの代替え措置として進めたオンラインでの非同期型・同期型,双方の実践において,対面のワークショップとは異なる実践手法や,ファシリテーションや身体表現への新たな気づきが生まれ,「共創するファシリテーション」の理論化の検討を深めることができた.今後は,研究期間をさらに1年延長し,これまで見出された成果を,対面での実践につないで検証を加速させていきたい.
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染予防のため,予定してた対面でのワークショップがすべて中止となったため.次年度使用額分は,対面ワークショップ参加の旅費に充て,これまでの研究成果を実践において検証する.
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