2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Healthy support program based on the stage of change for exercise behavior and physical function
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17K01808
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
白岩 加代子 京都橘大学, 健康科学部, 准教授 (90423970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 伸 京都橘大学, 健康科学部, 教授 (00389503)
岩瀬 弘明 神戸国際大学, リハビリテーション学部, 講師 (40633350)
堀江 淳 京都橘大学, 健康科学部, 教授 (60461597)
安彦 鉄平 京都橘大学, 健康科学部, 准教授 (80708131)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 地域在住高齢者 / 身体機能 / 歩行能力 / 認知機能 / 閉じこもり |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、地域在住高齢者の身体・認知・心理機能について総合的かつ客観的に評価し、高齢者の健康増進および介護予防対策につながる支援法について考案したいと考えている。日常生活が自立している高齢者を対象として調査を行い、要介護状態に陥るのを未然に防ぐため、課題を抽出し、地域における支援対策につなげることが目的である。 本研究では、地域で生活していて日常生活に支障のない高齢者を対象としている。厚生労働省では生活機能の低下の恐れがある高齢者を早期に把握し、介護予防への支援につなげることを目的として、「基本チェックリスト」を提示している。基本チェックリストを用いて、閉じこもり傾向を示す高齢者を抽出し、閉じこもりの有無により、身体機能、身体組成、認知・精神心理機能などに差異がみられるのか検討を行った。その結果、閉じこもりと判定された高齢者は、男性では16%、女性では22%であった。本研究では、閉じこもりと判定された高齢者では、男女ともに身体機能において歩行能力が非閉じこもり群よりも低下しており、先行研究の結果を追認した。さらに本研究では男性の閉じこもり群の筋肉量や基礎代謝量は、同年代の平均値より低値を示すことが明らかとなった。筋力に関しては両群に有意な差はなかったことから、サルコペニアとは言い難いが、サルコペニアやフレイルに移行する可能性が高いと推測する。さらに男性の閉じこもり群の認知機能は、「認知機能低下群」に該当しており、うつ傾向を示す者の割合は非閉じこもり群より有意に多かった。女性では、閉じこもり群の方が筋力は低下していたが、その他の機能に関しては差がみられなかった。本研究より、閉じこもりによる影響は、男性と女性では異なることが示唆され、閉じこもり予防については、性を考慮した対応策が必要ではないかと考える。調査結果を総合的に関連付けてまとめ、介護予防の支援につなげたい。
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