2020 Fiscal Year Research-status Report
海外在住家庭における親の養育スタイルと学齢期の子どものグローバルアイデンティティ
Project/Area Number |
17K01823
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Research Institution | Kagawa Nutrition University |
Principal Investigator |
平田 裕美 女子栄養大学, 栄養学部, 准教授 (60401585)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 養育スタイル / 海外在住家庭 / キャリア教育 / 言語習得 / グローバルアイデンティティ / コロナ渦での養育 / 日本語補習校の役割 / コミュニティ・プレゼンス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、海外に在住する子どもの円滑な心身の成長を促進させる環境整備の必要性に基づき、海外に所在する日本人の子どもが通う学校において、子どものグローバルアイデンティティ形成機序と言語習得、日本と滞在国の文化についての理解、今後の進路における方向性とその情報収集、父親・母親の養育スタイル、心身の健康度、そして滞在国でのコミュニティ関与との関係性を明らかにすることを目的としている。だが、現在のコロナウイルスの影響により、日常生活や子どもの学習への影響を子どもと共に注視しながら、海外で暮らす日本人親、母国から離れている親は多い。本研究では、これまでの調査により、海外所在の日本人学校、日本語補習授業校は、子どもが学習する場であるだけではなく、子どもを介して保護者が集まったり、散在する日本人が集ったりしている場であることが確認されている。そこで、日本語補習授業校を中心に、先生方、保護者の方々専用の相談窓口(アドレス)を用いて、養育や学習など、気になることに関する相談を受け付け、必要とされる情報を選定し、発信している。また、保護者からの相談内容により、先生方と情報共有しなければならないことについては、各補習授業校にて窓口担当の先生を決め、保護者の承諾のもとに対応していただいている。 このような状況だからこそ、日本人コミュニティのプレゼンスを地域に発信する機能をもつ日本人学校、日本語補習授業校の存在の大きさ、その役割の意義を改めて見直し、海外で暮らす日本人の親や子どもの安心感、安全につながる環境整備に向けた検討を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルスの影響により、海外所在の日本人学校、日本語補習授業校における、アンケート調査、インタビュー調査、教職員・保護者を対象としたセミナー、講演会は、現在延期している。予定していた国際学会での発表は延期されていたが、2021年に学会が開催されるため、オンライン発表する。
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Strategy for Future Research Activity |
海外所在の日本人学校、日本語補習授業校における、アンケート調査、インタビュー調査、教職員、保護者を対象としたセミナー、講演会の実施については、コロナウイルスの影響を注視し、協力校と連絡をとりながら、その意向に沿い、検討したいと考えている。さらに、これまでに収集したデータを整理し、学会発表、学会誌への投稿を進める。
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Causes of Carryover |
コロナウイルスの影響により、予定していた調査と学会発表の延期が生じている。 翌年度分として、延期されていた国際学会の発表は行う予定で進めているが、調査に関しては協力校と相談しながら検討し、これらに関わる費用については、本助成金を使用する。また、本研究の結果に関する学会誌への投稿についても、本助成金を使用する。
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