2017 Fiscal Year Research-status Report
The integrated study of complications of obese children
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17K01869
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
田久保 憲行 順天堂大学, 医学部, 准教授 (20306583)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 俊明 順天堂大学, 医学部, 教授 (30260889)
田久保 由美子 東京医療保健大学, 看護学部, 准教授 (20385470)
横山 美佐子 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (70439149)
加藤 チイ 実践女子大学, 生活科学部, 准教授 (40461785)
高橋 健 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70343481)
春名 英典 順天堂大学, 医学部, 准教授 (00420860)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 小児肥満症 / 血管内皮機能 / 個別介入プログラム / 医療チームアプローチ / 学校保健 / 運動・バランス特性 / 小児版特定健康診査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、平成26年度~28年度研究課題「小児肥満症改善の統合研究-「生活環境病」の提唱と介入プログラムの開発を目指して-」(基盤研究(C))の継続的な研究として、引き続き対象数を増やし糖質・脂質代謝異常や血管超音波検査、さらに小児での検討が少ない内臓脂肪測定を実施し、内臓脂肪蓄積や動脈硬化性変化に対する危険予測因子となるバイオマーカーを明らかとする。同時に基準となる健常小児の血管内皮機能測定や、内臓脂肪測定も検討する。また平成26年文科省通達により、平成28年度から学校検診における成長曲線、肥満度曲線の積極的活用が推奨されたが、体格の経時的な推移を把握できる一方で、その有効的な活用法が検討されていない。そこで本研究で明らかにする合併症リスクのバイオマーカーと成長、肥満度曲線を基に小児版の特定健康診査を検討し、小児肥満のハイリスク者の抽出と保健指導のモデルの構築を目指してゆくことを目的とする。 平成26年度の研究課題から引き続き、月2回の介入と長期休暇を利用した種々検査項目の測定、ならびに健康教育を実践している。血管内皮機能や運動能などのデータの集積、ならびにデータ分析を継続している。 そのデータの中の体組成に関して、高度肥満児の体重増加は、筋肉量の増加と比べて体脂肪の増加が強く影響している一方で、中等度肥満児の体重増加は、筋肉量の増加が強く影響している可能性を見出している。そこで小児期の肥満は、身長と体重で判定する肥満度だけではなく、体組成も測定したうえで肥満の質を判断する必要があるものと考えられ、体脂肪の評価方法のさらなる検討が必要と考える。 また研究拠点である相模原市内の小学校と協働し、子どもたちの体組成と筋力の特性、運動能力に関して、文科省の新体力テストのデータをもとに分析を開始し、肥満を有する子どもたちとの比較検討も行って有効な介入方法を検討する方針である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成26年度の研究課題から引き続き、月2回の介入と長期休暇を利用した種々検査項目の測定、ならびに健康教育を実践し、小児肥満症の血管内皮機能や運動能などのデータの集積、ならびにデータ分析を継続しているが、未だに対象数が少ないため、引き続き相模原市医師会や教育委員会の協力のもと対象数を増やす必要がある。 また健常者のデータ集積に関しては、相模原市内の小学校からモデル校を選定して、小児肥満症に対して実施している種々測定項目の健常者でのデータ集積や、介入プログラムの効果判定を行うことを検討している。さらに文科省通達により積極的導入される成長、肥満度曲線を基に小児版の特定健康診査を検討し、小児肥満のハイリスク者の抽出と保健指導のモデルの構築を目指してゆく。そのため、引き続き相模原市内の小学校や教育委員会との話し合いを重ね、さらに今後の方向性を検討してゆく必要があり、もう少し時間を要すると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
小児肥満症の血管内皮機能や運動能などのデータに対する対象数が少ないため、引き続き相模原市医師会や教育委員会の協力のもと対象数を増やす方針である。 また健常者のデータ集積に関しては、相模原市内の小学校からモデル校を選定して、小児肥満症に対して実施している種々測定項目の健常者でのデータ集積や、介入プログラムの効果判定を行うことを検討している。さらに文科省通達により積極的導入される成長、肥満度曲線を基に小児版の特定健康診査を検討し、小児肥満のハイリスク者の抽出と保健指導のモデルの構築を目指してゆく。 現在、文科省の新体力テストの結果を解析し、子どもたちの体力の特性を明らかとすることで、今後体力向上に必要な介入方法を検討してゆく。これら結果をもとに、子どもたちの筋力特性、運動能力の特性を考慮した介入方法を開発し、肥満を有する子どもたちに対しても発展的に導入してゆくことができるものを検討してゆく。
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Causes of Carryover |
小児肥満症の体脂肪評価のために腹部デュアルBIA法を検討しているが、対象症例数が少なく、機器購入を見合せているため。 今後症例数を増やす方針で、相模原市内の小学校と協働してゆく方針で計画を進めているため、対象数の増加が見込めると判断した時点で機器を購入する計画である。
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[Book] 小児科臨床2017
Author(s)
田久保憲行
Total Pages
149 (33-42)
Publisher
日本小児医事出版社
ISBN
4910047270174
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[Book] 小児内科2017
Author(s)
田久保憲行
Total Pages
142 (1455-1458)
Publisher
東京医学社
ISBN
4910047151077