2019 Fiscal Year Research-status Report
日本人型糖尿病モデルラットの軟食飼育が糖尿病と咀嚼器官の発達と老化に及ぼす影響
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17K01905
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
永田 順子 宮崎大学, 医学部, 講師 (50264429)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋枝 さやか 宮崎大学, フロンティア科学総合研究センター, 准教授 (20549076)
温水 佳世子 宮崎大学, 医学部, 歯科医師 (20648117) [Withdrawn]
山下 善弘 宮崎大学, 医学部, 教授 (30254634)
伊達 紫 宮崎大学, 理事・副学長 (70381100)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 糖尿病 / ラット / 軟食 / 咀嚼 |
Outline of Annual Research Achievements |
当グループでは、先行研究で、軟性餌を短時間ラットに与えることで、過食・肥満のない2型糖尿病モ デルラットの作出に成功している。軟性餌は咀嚼関連器官や歯周病にも影響することが想定されることから、同ラットは肥満のない日本人型糖尿病と歯周病や咀嚼器官の発達不全を含めた顎口腔疾患との病態連関の検討に有用なモデルと考えられる。 そこで本研究では、この2型糖尿病モデルラット(soft食群)と通常の固形食で飼育したラット(control群)を用い、食物の性状の違いと糖尿病、および顎口腔疾患との関係を解明することを目的とした。麻酔下でマイクロCTを用いて頭頸部のマイクロCTを撮影した。CT撮影後、soft食群、control群ともに解剖を行い、糖尿咬筋(浅層)、顎二腹筋(前腹)、ヒラメ筋を採取し凍結保存した。 CTデータを三次元解析ソフトで表示し、骨格や咀嚼筋の形態を比較した。control群とsoft食群で下顎角、顎骨の厚み、下顎頭形態に有意な差を認めた。さらに、骨密度にも差があることが示され、解析を進めている。 口腔細菌と腸内細菌との関連を調べるため、歯科用マイクロブラシを用いて口腔細菌および歯垢の採取を行った後、DNAを抽出し、リアルタイムPCRを行った。腸内細菌については予測通りの結果が得られたが、口腔内からはターゲットにしていた細菌が微量しか検出されず、再実験で次世代シーケンサーを用いた菌叢網羅解析が必要と考えられた。現在、再実験準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
動物実験施設のマイクロCT装置が故障して修理期間を要し、撮影済みデータも復元できなかったため、再実験が必要となった。再実験で新たに撮影を行い、解析中である。 また、口腔細菌と腸内細菌の解析について、腸内細菌については予測通りの結果が得られたが、口腔内からはターゲットにしていた細菌が微量しか検出されず、再実験で次世代シーケンサーを用いた菌叢網羅解析が必要と考えられた。また、再実験開始予定であったが、感染症拡大の影響でスタッフや学生実習生の参加ができない状況となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
マイクロCTの解析をすすめる。口腔細菌と腸内細菌の解析について再実験開始予定であるが、再度採取済みの資料を用いた検討をすすめる。
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Causes of Carryover |
動物実験施設のマイクロCT装置が故障して修理期間を要し、撮影済みデータも復元できなかったため、再実験が必要となった。口腔細菌と腸内細菌の解析について、次世代シーケンサーを用いた菌叢網羅解析が必要と考えられたため、次年度に期間延長し、再実験を行うこととなった。
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