2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K02098
|
Research Institution | Nara University |
Principal Investigator |
光石 亜由美 奈良大学, 文学部, 教授 (90387887)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 植民地 / 朝鮮 / セクシュアリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は植民地朝鮮におけるセクシュアリティの近代の様相を明らかにすることを目的とし、①植民地朝鮮におけるセクシュアリティ言説の調査、②植民地の性の地理学的配置の可視化、③植民地朝鮮におけるセクシュアリティ言説に関する資料のデータベース化、資料翻訳等、日韓双方で使用できる資料体の構築を研究の主軸に据えている。 研究の実績については、研究実施計画にあげた5つの計画について、次のように実施した。 まず、「①分析対象資料(雑誌、新聞等)を収集する」については、国立国会図書館(東京)、延辺図書館(中国・延辺)、韓国国立中央図書館(韓国・ソウル)等での調査を実施し、同時代文献、雑誌資料などの収集した。「②資料の翻訳・電子化・データベース化を行う」については、収集した資料をデータベース化し、韓国語の文献については翻訳作業を随時行っている。「③分析対象資料の言説分析を行う」についても、随時実施している。「④植民地京城(現ソウル特別市)の旧遊廓地域のフィールドワークを行う」については、フィールドワークは実施できていないが、実施するにあたっての地図、絵葉書等の収集調査を進めた。「⑤研究会を開催する」については、地図、写真、絵葉書等のデータベースを作成するにあたって、写真撮影の専門家に依頼して文献写真の撮影方法の仕方の講習を実施した。 また、研究成果を、第五回中日韓言語文化比較研究国際シンポジウム(2017年8月19日、於:中国 延辺大学)において発表した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実施計画のうち、「④植民地京城(現ソウル特別市)の旧遊廓地域のフィールドワークを行う」について、本格的なフィールドワークが実施できていない状況である。植民地期の地図、写真、絵はがきの収集はつとめているので、その資料をもとに、実地踏査、フィールドワークを行いたい。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成29年度の研究実施計画で行えなかった植民地京城(現ソウル特別市)の旧遊廓地域のフィールドワークを行う。さらに、平成30年度の研究実施計画にあげているように、調査地域を開港地である木浦・釜山などに広げて、旧遊廓地域のフィールドワークを行う。 また、資料調査、分析、データベース化、翻訳の作業を随時すすめてゆく予定である。
|
Causes of Carryover |
研究実施計画の一つとしてあげていた「④植民地京城(現ソウル特別市)の旧遊廓地域のフィールドワーク」について、実施できなかったため、旅費の執行が少なくなった。また、それに伴って専門的知識の提供にあてていた人件費も執行が少なくなった。 平成30年度は、平成29年度のフィールドとしてあげていたソウルとともに、木浦、釜山への調査を行う予定である。
|
Research Products
(1 results)