2018 Fiscal Year Research-status Report
Are hertigate designations by the UN effective for biodiversity conservation at local level? Challenges for multi-scale colloboration and analysis of strategy by municipalities
Project/Area Number |
17K02105
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
香坂 玲 東北大学, 環境科学研究科, 教授 (50509338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 愉太 東北大学, 環境科学研究科, 助教 (00710766)
徳山 美津恵 関西大学, 総合情報学部, 教授 (80363951)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 世界農業遺産 / ジオパーク / エコパーク / 世界遺産 / 国立公園 / 地域資源 / 伝統的知識 / 生物多様性保全 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、国際共著を含む学会発表、国際学術誌での論文の発表を行い、最終的に13編の査読付き論文を発表した。研究の具体的展開として、観光・生物多様性の保全に関わる地域認定と相乗的に活用し得る産品認証として「地理的表示保護制度」に着眼した研究を実施した。韓国の国際学会では関連するセッションでの招待講演、セッション座長も担当し、発表や執筆の機会を通して若手を育成しつつ、成果を発信している。IPBESのアジア・オセアニア地域評価報告書第1章の統括執筆責任者(CLA)として国際的にも成果を還元した。 まず認定地域の分析では、地域認定の活用に関わる民間事業者、行政等の組織を対象として、石川県能登地域、宮城県大崎地域、山形県鶴岡地域等の組織の各地域における連携状況について、ネットワーク分析の手法を用いて調査分析を行った(農業経済学会等にて発表済)。また、世界農業遺産、ジオパーク等を活用した観光振興、生物多様性保全の各地域の戦略に関する資料も分析した。結果、地域認定を活用する現場側の戦略策定に関して示唆を得た(Kohsaka et al. 2019 印刷中)。 東北地域では、世界農業遺産認定地域の大崎地域の調査に加え、地域の風土との結びつきを認証する産品認証制度である地理的表示の産品(秋田の「とんぶり」等)についても調査を行った。世界農業遺産等の地域認定において重視される地域の歴史的な営みによって継承されてきた地域産品について、産品をめぐる知識の継承が、地理的表示の登録プロセスにおいて、生産方法等を明文化する過程で促進される得ることが把握された(Journal of Rural Studies 掲載IF 2.65)。この結果を踏まえて、国際機関とも連携し、認定、認証等のフォーマルな制度を活用することによる、地域の営みの継承と、生物多様性の保全を行う自治体レベルの戦略への提言を次年度以降に行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
状況としては、おおむね順調に進展している。昨年度収集を行った各地域における広報資料や、地域認定等を活用した戦略に関する資料の分析に加えて、地域認定及び関連する産品認証の活用主体となる地域の民間事業者、行政等の組織を対象として、認定の活用に係る連携の状況をネットワーク分析の手法を基に明らかにすることができた。今後は、現場と国際機関の連携を基にした認定活用について提言を行うことを予定している。昨年度及び本年度において、その提言の作成に必要な知見として、現状の戦略及び現場の関係組織の連携状況を把握することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の計画としては、各地域における認定活用の戦略への提言に向けて、これまで収集した資料及び調査結果を踏まえて、現場と国際機関の連携に関する現状、課題等の調査を行い、得られた結果を統合的に分析する。また、分析結果については学術論文として取りまとめると同時に、各地域の自治体に対しても還元を行い、フィードバックを得て、最終的な提言の作成を行う。
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Causes of Carryover |
昨年度に引き続き、国際機関の担当者を対象とした調査について、担当者との連絡調整を行い、本年度はテレビ電話及び電子メール等での試行的調査を実施した、そのため次年度に海外調査を実施し、研究資料の整理業務を補佐する研究員等を一定期間雇用することを予定している。
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Research Products
(54 results)
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[Journal Article] Public perception and expectations of biomimetics technology: Empirical survey of museum visitors in Japan2018
Author(s)
Kohsaka,R., Fujihira,Y., Uchiyama,Y., Kajima,S., Nomura,S., Ebinger,F.
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Journal Title
Curator: The Museum Journal
Volume: 60(4)
Pages: 427-444
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Book] Summary for policymakers of the regional assessment report on biodiversity and ecosystem services for Asia and the Pacific of the Intergovernmental Science-Policy Platform on Biodiversity and Ecosystem Services2018
Author(s)
Karki, M., Senaratna Sellamuttu, S., Okayasu, S., Suzuki, W., Acosta, L.A., Alhafedh, Y., Anticamara, J.A., Ausseil, A.G., Davies, K., Gasparatos, A., Gundimeda, H., Faridah-Hanum, I., Kohsaka, R. et al.(eds.)
Total Pages
44
Publisher
IPBES secretariat, UN Campus
ISBN
978-3-947851-02-7