2019 Fiscal Year Research-status Report
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17K02423
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Research Institution | Shukutoku University |
Principal Investigator |
白井 伊津子 淑徳大学, 総合福祉学部, 教授 (40323224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平舘 英子 (平舘英子) 日本女子大学, 文学部, 研究員 (00099269)
西 一夫 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (20422701)
藤井 雅子 日本女子大学, 文学部, 准教授 (20440084)
谷口 孝介 筑波大学, 人文社会系, 教授 (40272124)
岩田 芳子 日本女子大学, 文学部, 研究員 (90732967)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 性霊集 / 性霊集便蒙 / 空海 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、【文献調査】班と【出典考証】班が一体となり、智積院所蔵の運敞自筆本『性霊集便蒙』の引書考証を進めていった。語句ごとに引用されている出典について、引用元の典籍の書誌情報を逐一確認の上で抽出し、一覧可能な形でまとめる作業を継続しながら、とくに、巻第一から巻第三までの調査と検討に注力した。現在確認しうる一般的な出典本文との間に異同の見られるものについては、諸本に異同がないかを可能な限り調査した。また、一般に流布していない運敞所蔵の文献からの引用については、智積院に所蔵する文献を確認することができた。その成果は、「『性霊集便蒙』引書考証稿(一)」として雑誌に発表している。 【比較研究】班は、他の研究プロジェクトと共同して、公開シンポジウム(2019年8月25日26日、奈良女子大学古代学・聖地学研究センター主催 第15回若手研究支援プログラム「近世萬葉学ー契沖を中心にー」、奈良女子大学)を開催した(成果は2020年3月に報告集として発表)。『性霊集便蒙』を執筆している運敞らの実態解明にも密接に関わる、学僧の研究の実相を多面的に掘り下げる機会となった。 さらに合同研究会を都合6回開催し、『性霊集』の詩の表現分析を進めた。六朝や唐代の詩文は当然ながら、「大日経疏」をはじめとする真言宗関係の経典など、仏典も対象として、譬喩表現や対句表現との関係性、平仄、韻律の問題など、多面にわたって検討を加えるとともに、詩の表現における仏教思想の反映などの問題に関して考察を深めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
性霊集便蒙の引書考証について、出典の本文異同にまで目配りをするなど、内容の精度を高めることを目指しており、時間を要しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、本研究課題の主たる目的である『性霊集便蒙』の「出典考証一覧」のひとまずの完成をみるべく取り組みたい。また、空海の詩作と仏教的な思想との関係について掘り下げたい。
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Causes of Carryover |
理由としては2点挙げられる。(1)成果の公開予定雑誌の刊行が遅れたため、増刷ができなかった。(2)新型コロナウィルス感染拡大の影響により、予定していた研究会を開催できなくなった。(1)については、次年度にすみやかに執行の予定である。(2)については、WEBでの開催方法などを模索したい。
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Research Products
(9 results)