2017 Fiscal Year Research-status Report
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17K02800
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Research Institution | National Institute for Japanese Language and Linguistics |
Principal Investigator |
柏野 和佳子 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 音声言語研究領域, 准教授 (50311147)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 直子 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (00199936)
佐渡島 紗織 早稲田大学, 国際学術院, 教授 (20350423)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 文体 / 書き言葉 / 話し言葉 / コーパス / 位相 / 学術的文章 / 文章作成 / 日本語教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)「書き言葉的」と「話し言葉的」として示される語・表現,約1,900語について,『現代日本語書き言葉均衡コーパス』のレジスタ別頻度一覧表を作成した。また,科学技術論文の頻度情報も付与した。これにより,文体差を客観的に確認できる資料を一つ得ることができた。 (2)2017年6月2日にハノイ貿易大学にて開催された,国際シンポジウム『ビジネス日本語教育とグローバル人材育成』にて,「日本語教育における音声言語と文字言語」(星野和子),「ベトナム人日本語学習者の卒業論文・修士論文に見られる話し言葉的な副詞」(NGUYEN THI BICH HA)以上2件の口頭発表を行った。 (3)2018年2月26日に研究打合せを行い,接続表現の『現代日本語書き言葉均衡コーパス』のレジスタ別使用傾向,日本語教育教科書での扱われ方,ベトナム人学習者の論文の使用傾向,日本語学習者コーパスの分析について,議論した。 (4)2018年3月19日に国語研にて開催された,シンポジウム「日常会話コーパス」IIIにて,「フォーマルな話し言葉に現れやすい書き言葉的な語」(柏野和佳子)以上1件のポスター発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
『現代日本語書き言葉均衡コーパス』のレジスタ別の頻度調査と分析,ベトナムの日本語学習者の論文や,学習者作文コーパス「なたね」による,頻度調査と分析等は予定通り進めることができている。しかしながら,当初予定していた,『現代日本語書き言葉均衡コーパス』の発話アノテーション結果,『名大会話コーパス』,『言語処理学会論文誌LaTeXコーパス』等による,頻度調査と分析が未着手である。順次取り組んでいく。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)科研費の前課題で行っていた文献調査から時間がたったため,日本語の作文技術に関する文献及び,書き言葉と話し言葉の相互関係に関する文献の再調査を行う。 (2)『現代日本語書き言葉均衡コーパス』の発話アノテーション結果,『名大会話コーパス』,『言語処理学会論文誌LaTeXコーパス』や,所内で構築の進む『日常会話コーパス』などによる,頻度調査と分析を進める。
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Causes of Carryover |
当初購入を予定していたソフト類の購入が不要になったこと,今年度の成果発表には出張費が伴わなかったこと,予定していた役務の発注量が少なかったことなどによる。
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