2020 Fiscal Year Annual Research Report
Scale-up of an online international collaborative learning program and development of its quality assuarance framework
Project/Area Number |
17K02932
|
Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
荒木 瑞夫 宮崎大学, 多言語多文化教育研究センター, 准教授 (20324220)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 佳代 宮崎大学, 多言語多文化教育研究センター, 准教授 (70438323)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | オンライン協同学習 / 動機づけ / Can-Doリスト / 共通語としての英語 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、(1) 過去のオンライン協同学習プログラムにおける参加者の動機づけの特徴と変化に関するデータの分析と成果公表を進める一方、(2) 本プログラムのために整備したCan-Doリストを用いた学習者の自己評価と、動機づけ、および本プログラムでのライティングの特徴の相関分析を行いその結果を検討した。(1) については、本プログラムのような共通語としての英語(English as a lingua franca)を使用するオンライン協同学習プログラムにおいて、日本人参加者(第2言語としての英語学習者)の「第2言語を使う理想的な自己イメージ」が高まり、「英語を使うことに対する不安」を軽減することが見出され、またその変動と協同学習におけるライティングによる参加の多寡と相関から、ライティング活動に参加することによる効果が存在する仮説を示し、学会支部紀要の査読を経て研究論文として成果を発表した。(2)について、本プログラムにおけるスキル向上の自己評価が相対的に高かった項目として、異文化理解や文章構成、メディアの活用スキルがある一方で、文法項目の理解や相手に対する質問スキルは必ずしも高くなかった。これらCan-Doリストの項目と参加者の協同学習への参加度についての相関分析を行い、相対的に高いスキルの向上が見られたCan-Doリストの項目は、オンライン協同学習での参加を示す指標(送った返信の数)と相対的に高い相関が示された。これらのことから、オンライン協同学習への参加が、動機づけの高まりだけでなく、異文化理解や英語使用に関するスキルや、メディア活用のスキルに関する学習促進につながっていることが示され、同種の教育プログラムにふさわしい学習目標の設定と学習者の評価の方向性について示唆が得られた。
|