2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study on teaching material development for community interpreters working in the area of child-rearing support
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17K02966
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
内藤 稔 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (90507211)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金田 拓 帝京科学大学, 教育人間科学部, 講師 (10759905)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | コミュニティ通訳 / 教材開発 / 子育て支援 / ロールプレイ / 外国人 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、子育て支援関連に特化したコミュニティ通訳者養成教材の試作である。コミュニティ通訳では行政分野、特に小学校入学以前の未就学児童を持つ保護者への言語支援が必要であるもの、現状の養成プログラムでは十分な教材開発がなされていない。 本研究では、初年度には全国の地方自治体や国際交流協会等の協力を得て、行政現場における多言語支援の実態を調査し、子育て支援関連において、どのような分野でのコミュニティ通訳者による支援が求められているかについてニーズ調査を実施した。翌年度はニーズ調査によって得られた結果を基に、コミュニティ通訳教材を作成するにあたり網羅すべき項目を同定した。最終年度には子育て関連分野におけるコミュニティ通訳者養成のための教材を試作した。 教材は、コミュニティ通訳者が業務にあたる行政現場の実情を鑑み、ホスト社会側の専門家・外国人相談者・コミュニティ通訳者の3者が揃ったロールプレイ形式で作成した。試作した教材のテーマは、いずれも本研究の調査により明らかになった全国の子育て支援現場においてニーズの高かったものとし、「通訳者と相談者の待ち合わせ」、「妊娠・出産に関する相談事例」、「子育てに関する相談事例:児童館」、「教育に関する相談事例」を抽出した。 またロールプレイの外国人相談者の発話部分については、多文化化が進行する日本社会において特に需要が高い言語である英語、中国語、ベトナム語、フィリピン語、ネパール語の計5言語により作成し、多言語対応を図った。それにより、本試作教材の活用を通し、全国の地方自治体や国際交流協会等における子育て支援現場に携わる通訳者への教育的な還元が可能となり、在留外国人の増加が進むなか、本試作教材が日本社会への貢献につながることが期待される。
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Research Products
(3 results)