2017 Fiscal Year Research-status Report
日本人大学生の英語産出力の測定:語学留学は英文法知識の自動化につながるのか
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17K03041
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
徳永 美紀 福岡大学, 共通教育研究センター, 講師 (30461479)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 幸代 福岡大学, 共通教育研究センター, 講師 (00609464)
Holster Trevor 福岡大学, 共通教育研究センター, 講師 (40612403)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 海外語学研修 / 流暢さ / 正確さ / 英文法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は1か月ほどの短期語学留学をする学生の留学前後の英語力を測定し、短期留学は学生の知識と産出にどのような効果があるのかを探求しようとするものである。 まず学生の自由会話を録音し、会話で間違いやすい文法項目をピックアップした。そのデータ、および本研究チームのこれまでの研究で明らかになった日本人英語学習者にとって難易度の高い文法項目をもとに、文法性判断テストと日英翻訳テストを作成した。本研究では前述の2つのテストに加え、絵描写テストとACTCLをもとに日本人用に調整されたSST英語インタビューを実施する。ある程度習熟度の高い学習者ほど留学の効果も期待できるという報告もあり、英語習熟度を他の研究とも比較可能な基準で測定するため、協力者には出発前にTOEICも受験してもらった。さらに、留学期間中の生活環境や学習環境についてのアンケートも行った。 研究期間3年の間に20から30名ほどの協力者のデータを収集する予定であるが、初年度は12名の協力を得ることができた。出発前のTOEICスコアは360点から695点(平均527.5)であった。12名のうち、春休み中に留学に行った学生7名を除いた5名のデータを初年度の報告としてJACET東アジア英語教育研究会で発表した。その時点の5名の分析では、どのテストも留学前後に統計的に有意な変化は見られなかったが、絵描写やインタビューテストにおいて流暢さを表すと思われる部分が伸びている傾向にあった。今後対象者が増えることで、統計的に有意な結果も得られるのではないかと予測する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
帰国後のテストを春休み中に大学に来てもらって行う必要があり、欠席者や途中辞退者がでるのではと心配したが、そのようなこともなく初年度のデータは順調に収集することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
4月から研究代表者の所属が変更となり、別大学での学生を対象にすることも検討したが、研究分担者2名が前年度と同じ大学にいるため、引き続き同じ大学で協力者を募ることとした。30年度は10から15名の協力者のデータを収集し、29年度のデータと合わせて分析する予定である。
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Causes of Carryover |
年度途中で次年度の研究代表者の所属が変更になることが判明し、研究分担者との所属が別々になった場合のデータ管理などを考えて初年度に購入予定であったパソコンの購入を見送った。余剰金で30年度にパソコンを購入予定である。 申請時に謝金として見積っていた協力者へのQuoカードが「物品」、TOEIC受験料が「その他」扱いであった為、当初の内訳とはかなり異なる結果となった。
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Research Products
(1 results)