2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K03460
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
山下 典孝 青山学院大学, 法学部, 教授 (00278087)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 弁護士賠償責任保険 / 弁護士成年後見人信用保証制度 / 信用保険 |
Outline of Annual Research Achievements |
依頼者保護制度の1つとして2020年10月から運用されることになった弁護士成年後見人信用保証制度の法的な観点からの検討を、信用保険制度を利用した弁護士会が保険会社と加入しているベルギーの制度との対比などの研究を進めた。しかし、研究成果として論文を完成するまでには至っていない。ベルギーの信用保証保険制度に関する内容の調査を進めていたが十分な成果の公表には至らなかった。 弁護士成年後見人信用保証制度との関係について、成年後見人業務以外への分野拡大に伴う法的問題等についても研究を進めていたが、研究成果の公表には至っていない。 弁護士賠償責任保険契約の対象となるべき弁護士業務の範囲について継続して研究を進めたが研究成果の公表には至っていない。弁護士業務の範囲については裁判例では広く解する傾向にあるが、それが果たして妥当なのかという点について検討を加えた。 弁護士法72条との関係で保険会社が責任保険契約に適用される約款において認められている示談代行において被害者と交渉が行える範囲について引き続き検討を行った。この問題は責任保険に適用される約款において認められている示談代行に限定される問題ではなく、近時、法律的な紛争を伴う可能性のある内容に関しての示談代行を業務とする会社等があり、それとも深く関わる問題でありより慎重な検討が必要となる問題である。十分な結論に至ることができず、論文等の研究成果を公表するには至っていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍で十分な資料収集を行うことができなかったこと、弁護士成年後見人信用保証制度の成立を待ってから関係する資料に関して法律的な観点から再度、検討を再開したことから、時間的に遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
ベルギーでの弁護士賠償責任保険とは別の制度として、信用保険制度を用いた依頼者保護制度と、わが国で新たに設けられた弁護士成年後見人信用保証制度との相違点やそれぞれの制度が弁護士賠償責任保険の運用において何らかの影響があるかという点に関して研究を進める予定である。 また成年後見に限定せずに依頼者を保護する制度として、信用保険制度の対象とする分野を拡大することに伴う法的問題についても検討を加える予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍で研究会開催ができなかったことや出張の機会を持ち得なかったこと、書籍購入について、文献の十分な調査ができなかったことが理由となる。
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