2017 Fiscal Year Research-status Report
協働省察を核とした共同的学びに基づく大学院・学部授業モデルの開発
Project/Area Number |
17K04551
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
中井 隆司 奈良教育大学, 教育学研究科, 准教授 (90237199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 博文 京都女子大学, 公私立大学の部局等, 教授 (00342379)
吉村 雅仁 奈良教育大学, 教育学研究科, 教授 (20201064)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 協働省察 / 授業モデル / 大学院 / 学部 / 職能成長 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題開始年度である平成29年度は研究代表者及び研究分担者が協力して,次の2つの研究課題を遂行した. 1.協働省察を核とした共同的学びに基づく教師教育の仕組みに関する調査:本年度,国内では東京学芸大学教職大学院,福岡教育大学教職大学院,長崎大学教職大学院を訪問調査し,協働省察の方法やその仕組みについて授業観察,担当教員へのインタビューを通して授業モデル開発に向けた具体的情報を収集した.また,海外ではアメリカ・アイオワ州でTeacher Leadership Compensation System(TLC)プロジェクトを実践している各学校を訪問調査し,教育長,学校長,担当教員へのインタビュー及び授業観察,教員研修観察などを通して現職教員の職能成長を育む仕組みとその方法について情報を収集した. 2.協働省察を核とした共同的学びに基づく大学院・学部授業モデルの開発:研究協力の同意を書面で得られた教職大学院院生19名及び大学生28名を対象に各授業内で3~4名で構成される省察グループを創り,教職大学院では学部卒院生の模擬授業,実習授業をグループ内で授業省察(自己・協働省察)し,学部では,大学生の模擬授業を同じく授業省察(自己・協働省察)を通して量的・質的省察データを収集・分析し,自己改善能力・メンター指導力改善に向けた授業モデル開発の課題及び次年度実施する修正版授業モデルを作成した.また,平成23年度にWindowsパソコン用として開発した「実践映像を用いた授業省察システム」をタブレット,スマートフォン,Mac等のマルチプラットホームに対応するために改修を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度予定していた2つの研究課題はほぼ予定通り遂行でき,次年度の授業モデル開発に向けた具体な課題と修正授業モデル案の構想ができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の今後の推進方策は,今年度収集したデータの質的分析結果を国際学会で発表することで,修正版授業モデル構築に向けたアイデアを研究者間で共有する.さらに,今年度の結果に基づいて次年度の授業内容の改善を行い,継続してデータを収集する.
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は,出張予定先と当方の教員の予定が合わなかったため,一部出張を取りやめたことと,質的データ分析が年度をまたがって実施したために,支出が当該年度に間に合わなかったためである. これらは次年度に使用する計画である.
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