2017 Fiscal Year Research-status Report
包括型社会の確立に向けた地域コミュニティと教育の連携・協働についての研究
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17K04602
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
小池 孝範 秋田大学, 教育文化学部, 准教授 (80550889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松田 儀貞 秋田県立大学, 総合科学教育研究センター, 准教授 (00234881)
清多 英羽 青森中央短期大学, その他部局等, 准教授 (70557800)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 社会的包摂 / シティズンシップ / キャリア教育 / 社会的排除 / 生徒指導 / キャリアパス / 特別活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題は、社会的包摂の視点から地域コミュニティにおける具体的取り組みを検討し、その意義を検討すること、また、その成果を学校教育に活かすこと、並びに包括型社会の実現に向けて、地域コミュニティにおける取り組みと学校との連携・協働のあり方を探ることを目的とする研究である。 今年度は、研究計画にしたがって、主に以下の四つの研究を進めた。①学校と地域の連携及びシティズンシップ教育の分析、②福祉政策・地域社会におけるシティズンシップの形成と展開、③キャリア形成の視点から地域社会における取り組みの分析、④藤里町における聞き取り・観察調査である。 ①については、学校教育におけるシティズンシップ教育の中心の一つとなる「特別活動」を中心に、その具体的展開のあり方について、改訂された学習指導要領をふまえつつ検討をおこなった。②については、社会的包摂、シティズンシップの視点から、主として医療ケアおよび地域社会におけるアートの意義について、秋田県、岩手県および宮城県仙台市などに事例を求め、調査研究を進めた。③については、学校教育において展開されている「生徒指導」等の取り組みが、「キャリアパス」とどのように結びつくのか、その現状と課題について、理論的・原理的に整理するための基礎研究を行った。またこうした基礎研究をふまえつつ、地域コミュニティでの取り組みと学校教育との連携・協働のあり方について、「キャリアパス形成」につながる土台を構想した。④については、就労者支援の取り組みと地域社会をつなぐ行事に参加、観察を行うとともに、参加者に対するインタビュー等をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書に示した平成29年度の研究計画に基づいて、おおむね順調に研究を実施している。ただし、学習指導要領の改訂があったため、その分析、検討を含めて進めている。また、今年度は、それぞれの研究者の課題に即した研究が中心であったため、次年度以降、成果をもとに広く問題意識の共有を図りながら、多角的に検討していく。
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Strategy for Future Research Activity |
基盤研究C「包括型社会の確立に向けた地域コミュニティと教育の連携・協働についての研究」(17K04602)で継続して研究を進める。
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Causes of Carryover |
同一研究者で実施している「地域コミュニティに基盤を置いた社会的包摂と包括的キャリア教育に関する研究」(基盤C:26381090)の延長にともない、本研究と重複する内容について、研究の一部を上記研究の経費で実施したため次年度使用額が生じた。上記研究が、平成29年度で終了したため、調査等にともなう旅費等に使用する。
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