2019 Fiscal Year Annual Research Report
Empirical Research on the Development of Safety Plans and Risk Management System in Schools from the Perspective of Organization Culture.
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17K04631
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| Research Institution | Oita University |
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Principal Investigator |
福本 昌之 大分大学, 大学院教育学研究科, 教授 (60208981)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯藤 定宗 玉川大学, 教育学部, 教授 (20325137)
難波 知子 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (30441489)
池田 隆英 岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (90462085)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 学校危機管理 / 学校安全 / 組織文化 / 高信頼性組織 / 安全意識 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は学校における危機管理体制の改善に資する知見を得ることを目的とするものである。前年度までの理論研究より，日常的な教育活動にリスクを内包する学校においては危機に強い組織文化を持つことが必要であるとの示唆を持つこと，換言すれば，システム自体の信頼性を高めることに重点を置くこと（高信頼性組織化）が重要であるとの仮説を得た。従来の学校安全が事故の予防よりも事後の措置を相対的に重視していたことと対照的に，いわゆるリスクマネジメントを教育活動を含めた学校としての組織活動に定着させる重要性を示唆する。
令和元（平成31）年度は，この仮説に基づき，学校の安全・安心に関わる意識調査のデータ分析を行った。高校生を対象とした理由は，危機管理に対する態勢（リスクマネジメント）が学習経験を経て組織メンバーとしての安全・安心意識として認識され，知識化されているだろうという仮説に基づく。
その結果，「学校の安全・安心」意識を醸成するには，①「危険への対処方法の理解」という認識だけでなく「身近な危険」という行動までも学習する必要性があること，②事故や災害の予防・回避と対応・回復については「高信頼性」という事後の対応・回復をもたらす特性が影響を与えること，③生徒集団や教員組織の意思決定の過程や文化については，生徒集団の「価値的姿勢」や「消極的姿勢」，生徒に対する教職員集団の「確かな対応」（生徒の意見を尊重する，生徒と積極的にコミュニケーションをとることなど）が求められること，が明らかになった。④安全・安心に関わる知の形成についても，「知識・技術」や「対処方法の理解」が獲得されたことが確認できた。
以上のことから，生徒の安全・安心の意識形成においては，教育活動を含めた組織的取組のみならず，教職員集団の対応のあり方が影響を及ぼすことが示唆された。
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