2020 Fiscal Year Research-status Report
学校教育と児童文化に根差した小学校語彙学習指導法の開発
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17K04744
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
河内 昭浩 群馬大学, 共同教育学部, 准教授 (10625172)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 語彙 / 教科書 |
Outline of Annual Research Achievements |
小学校教科書の解析を行い国語、理科、社会、算数の教科書の中に見られる重要学習語の抽出を行った。その成果を、学術論文「小学校教科書語彙の研究」(群馬大学共同教育学部『群馬大学教育学部紀要 人文・社会科学編』,第70巻,39-49頁,2021年3月)として発表した。またその成果の一部を、学術論文「他教科とともに歩む国語科語彙指導へ―小学校高学年理科・社会を例に―」(日本国語教育学会『月刊国語教育研究』第55巻通算580集(依頼),4-9頁)及び学会発表「小学校教科書の語彙調査―他教科に資する国語科語彙指導に向けて―」(全国大学国語教育学会第139回秋期大会,オンライン,『国語科教育研究 研究発表要旨集』203-206頁,2020年11月1日)として公表した。 これまでの研究では、解析したデータを逐次公表し、学習語の候補となり得る語を一覧提示してきた。今回は、これまでの研究の蓄積をもとに、指導の対象とすべき語を「重要学習語」として明確に提示できている点が大きな成果であると言える。コンピュータ上の解析に、『分類語彙表』や『教育基本語彙』といった先行研究を加えることでより明確に語彙の提示を行うことができるようになった。 また一方、小学生新聞のデータ解析を進めた。小学生新聞は、子どもたちの日常生活、社会生活に必要な語彙を知る上での重要な手掛かりになると考えている。来年度、教科書や図書のデータと合わせ、児童を取り巻く語彙の全体像を提示する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
教科書の語彙の解析に大幅に時間を要してしまった。厳しい社会状況の中、学生アルバイタを雇用することもできなかった。自分自身も研究調査のための県外移動もかなわなかった。幸いにも一年の延長許可をいただいたので、来年度に研究の総決算を示せるよう努力したい。
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Strategy for Future Research Activity |
研究論文、学会発表を通じて、これまで蓄積したデータを総括して成果を公表していく。
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Causes of Carryover |
教科書データの解析が遅れ、新聞等新たなデータ解析とその公表の準備が遅れたため。
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Research Products
(3 results)