2018 Fiscal Year Research-status Report
分散メモリ並列MPM-MPS連成解析手法の開発と盛土に対する津波越流・洗掘解析
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17K05152
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Research Institution | Railway Technical Research Institute |
Principal Investigator |
室谷 浩平 公益財団法人鉄道総合技術研究所, 鉄道力学研究部, 主任研究員 (20434061)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高垣 昌和 公益財団法人鉄道総合技術研究所, 鉄道力学研究部, 上席研究員GL (50334363)
渡邉 健治 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (80425925)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 洗掘解析 / 大規模並列計算 / 粒子法 / MPS法 / MPM法 / 連成解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、鉄道総研による全長63mの造波水路実験施設を利用した高さ0.4mの剛体盛土模型への越流実験の再現解析を行うために、粒子シミュレータを用いて津波越流解析を実施した。また、越流洗堀実験を再現する解析の準備として、循環水路を再現した解析を実施した。 今年度の主な研究成果は以下の4項目である。(1) 鉄道総研が過去に実施した越流実験データに、PIVを適用することで、盛土模型周りの流速を求めることができた。(2) 実験結果と解析結果を比較すると、盛土模型海側の波高では最大15%、流速では最大10%、解析の方が小さくなっていた。盛土模型を、しぶきを上げながら遡上している複雑な流れを、解析で厳密に再現することが非常に困難であることを考えると、よく一致していると言える。(3) 越流実験と越流解析の盛土模型付近の波形の比較を行った。非砕波、砕波のいずれの場合も、実験と解析で波形が良く一致していることが確認できた。(4) 鉄道総研が過去に実施した越流洗堀実験を再現するための解析を行う準備として、循環水路を再現した解析を実施した。実験では、水位が一定になるよう水を流入した。解析において、このような状況を再現することができる流入流出境界条件を開発し、循環水路を再現した津波越流・洗堀解析を行う準備を整えた。 2019年度は、既にスパコン向け開発が完了した粒子シミュレータと、本テーマでスパコン向け開発が進められている地盤大変形シミュレータを双方向に連成させた津波越流・洗掘解析手法を開発し、鉄道総研が過去に実施した循環水路における津波越流・洗堀実験の結果と比較する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した研究計画の通り研究開発を進めることができ、順調に研究開発が進められているため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在のところ、順調に研究開発が進められているため、このまま交付申請書に記載した研究計画の通り研究開発を進める予定である。
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Causes of Carryover |
当初予定していた学会参加を見送ったため次年度使用額が生じた。翌年度に、本テーマの研究成果を発表する予定であるため、今回生じた次年度使用額は、翌年度分として使用する。
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