2020 Fiscal Year Research-status Report
Wienerの一般調和解析に端を発する関数空間の深化と展開
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17K05306
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
松岡 勝男 日本大学, 経済学部, 特任教授 (70165778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水田 義弘 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 名誉教授 (00093815)
中井 英一 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 教授 (60259900)
澤野 嘉宏 中央大学, 理工学部, 教授 (40532635)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | central Morrey空間 / central Morrey type 空間 / central Morrey-Orlicz空間 / λ-CMO 空間 / central Campanato空間 / Riesz ポテンシャル / d-modified Riesz ポテンシャル / Bσ-関数空間 |
Outline of Annual Research Achievements |
関数空間のOrlicz versionと作用素の有界性について、海外協力者Lech Maligranda (Lulea University of Technology, Sweden)との共同研究に関して、先ず、雑誌Tohoku Math. J. に掲載が決まっていた共著論文「Calder'on-Zygmund singular integrals in central Morrey-Orlicz spaces」が出版された。次に、共同研究「非斉次central Morrey-Orlicz空間上でのRieszポテンシャルの有界性」に対して、研究協力者の古谷康雄 (東海大学) 等の論文「Fractional integral operators on central Morrey spaces, Math. Inequal. Appl., 20 (2017)」により判明した、Hardy-Littlewood-Sobolev型のAdams型有界性はcentral Morrey空間上では成り立たないという結果から、一昨年急遽始めたSpann型有界性が成り立つための条件の検討を続けた。その検討の過程で新たな研究協力者Evgeniya Burtseva(Lulea University of Technology, Sweden)を加え、また適切な条件を見出すことに成功した。そして、論文標題「Boundedness of the Riesz potential in central Morrey-Orlicz spaces」として雑誌に投稿した。 Bσ-関数空間と作用素の有界性について、一昨年、雑誌Banach Center Publicationsに掲載が決まっていた論文に証明の不備をみつけたため掲載を取り下げ、不備を訂正した上で論文標題「d-modified fractional integrals on Bσ-Morrey spaces」として完成させ、他の雑誌に投稿した。 central Morrey type 空間と作用素の有界性について、一昨年、京都大学数理解析研究所の数理解析研究所講究録2095 に掲載された研究分担者水田義弘との共著論文に引き続いて、新たな研究協力者下村哲 (広島大学) を加えて完成した共著論文「Weak estimates for the maximal and Riesz potential operators on non-homogeneous central Morrey type spaces in L1 over metric measure spaces」が、雑誌Ann. Acad. Sci. Fenn. Math.に掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、急遽、大学におけるすべての授業がリモートとなったため、慣れないリモート授業の準備にほとんどの時間が費やされ、研究のための時間を確保することができなかった。そのため、以下の状況のように、今年度計画していた目的の多くを達成することができず、現在までの進捗状況は、ほぼ昨年度と同様の状況にあるということになり、遅れているということになる。 関数空間のOrlicz versionと作用素の有界性については、非斉次central Morrey-Orlicz空間上での極大作用素と特異積分作用素の有界性の結果に続いて、Rieszポテンシャルの有界性についても、Adams型有界性がcentral Morrey空間上では成り立たないという事情により、Spann型有界性が成り立つためのOrlicz空間論的意味合いを示す条件を見出すことができた。そのため、当初計画した目的の達成度としてはおおむね順調に進展しているといえる。 一般化Rieszポテンシャルとその有界性については、これまで、d-modified Rieszポテンシャルの非斉次central Morrey空間上での有界性の結果を、λ-CMO空間を含む非斉次central Campanato空間上に拡張し、また非斉次変動指数central Morrey type 空間上での極大作用素とRieszポテンシャルの弱有界性を示したが、Campanato空間上と非斉次central Campanato空間上の両方での有界性の結果にはまだ至っていないことから、当初計画した目的の達成度としては進展がやや遅れてしまっている。 また、特異積分作用素の重み付き非斉次central Morrey空間上や重み付きλ-CMO空間上、さらにそれらの変動指数version上での有界性については、非斉次central Morrey空間上でのλ-CMO関数と特異積分作用素との多重線形交換子作用素の有界性とともに、見出した有界性の定式化の妥当性を未だ吟味している状況であり、当初計画した目的の達成度としては進展が大幅に遅れてしまっている。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染拡大防止の措置により、当初計画した目的の全体としての進捗状況が遅れが出たことから、科学研究費助成事業の補助事業期間の再延長を申請した。この補助事業期間の再延長の承認により、研究分担者や研究協力者とこれまで以上に連絡を密にして、以下のような共同研究の仕上げを推進していく。 関数空間のOrlicz versionと作用素の有界性については、共同研究「非斉次central Morrey-Orlicz空間上でのRieszポテンシャルの有界性」で見出したSpann型有界性の条件が、modified Rieszポテンシャルに適用可能かどうかを吟味するとともに、必要となるOrlicz-Lipschitz空間の適切な定義と有界性の条件を見出すことにより、完成させていく。 一般化Rieszポテンシャルとその有界性については、d-modified RieszポテンシャルのCampanato空間上と非斉次central Campanato空間上の両方での有界性を、Bσ-Campanato空間上での有界性の結果を導くことにより、完成させていく。 重み付き非斉次central Morrey空間と特異積分作用素の有界性については、以前に示した非斉次central Morrey空間上でのRieszポテンシャルの有界性の重みの条件との、また重み付き非斉次変動指数central Morrey空間と特異積分作用素の有界性については、以前に得られた重み付き非斉次central Morrey空間上での特異積分作用素の有界性の重みの条件との、さらに非斉次central Morrey空間とBσ-Campanato関数と特異積分作用素との多重線形交換子作用素の有界性についても、ある程度完成している有界性の条件の妥当性とともに、これも以前に得ている非斉次central Morrey空間上でのλ-CMO関数と特異積分作用素との交換子作用素の有界性の結果との比較により、完成させていく。
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Research Products
(11 results)