2019 Fiscal Year Annual Research Report
In-situ temperature measurements and impurity profile control on SiC surface during wet chemical laser doping
Project/Area Number |
17K06387
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
池田 晃裕 崇城大学, 情報学部, 准教授 (60315124)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | CO2レーザ / パルス波形制御 / オーミックコンタクト |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はこれまで使用してきたKrFエキシマレーザに代わり,短パルスCO2レーザを用いたドーピングを試みた.KrFエキシマレーザはSiCへの吸収係数が非常に高く効率の良いSiC加熱が行えるが,一方で過剰な加熱によりSiCへのダメージ導入が問題となっていた.CO2レーザはSiCへ吸収されず,SiC上のドーピング源のみを選択的に加熱できる.SiCは高温になったドーピング源により間接加熱される.ドーピング源が揮発して無くなると同時に,レーザを照射していてもSiCへの加熱が終了するため過剰な加熱が起こらない. まず初めに,所望のドーピングができるようにCO2レーザの発振器に導入するN2:CO2:He混合ガスの混合比を変えてレーザパルス波形の制御を試みた.フォトンドラッグ効果を用いた高速応答のレーザ光検出器とオシロスコープを用いてレーザ光の波形を測定した.N2:CO2:He=3.5:70.2:26.3のときレーザのパルス幅500 nsの短パルス波形となった.N2:CO2:He=37.5:12.5:50.0のときレーザのパルス幅30 usの長パルス波形となった.また,短パルスのレーザピークパワーは,長パルスのピークパワーの130倍であった. 次に短パルスレーザを使ってSiCへのアルミドーピングを試みた.n型エピ層を持つSiC表面にAlを成膜してAl表面の10nm程度を熱酸化した.AlはCO2レーザの反射率が大きいので表面を熱酸化して吸収率を上げた.レーザの照射回数は1000回,パルスエネルギーは5mJ/pulseとした.レーザ照射後リン酸,ふっ酸を用いて残留アルミや酸化膜を除去した.除去後,照射箇所内に2本のタングステン針を当ててI-V測定したところオーミック特性を示した.高濃度にアルミがドーピングされタングステン針とオーミックコンタクトしたと考えられる.
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