2018 Fiscal Year Research-status Report
多周波合成開口レーダを用いたInSAR解析によるセンサ特性の評価
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17K06468
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
野中 崇志 日本大学, 生産工学部, 准教授 (20556336)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝香 智仁 日本大学, 生産工学部, 講師 (60514164)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 合成開口レーダ / InSAR / DEM / 位相ノイズ |
Outline of Annual Research Achievements |
最新鋭の合成開口レーダの位相誤差の評価手法の構築を目的に、本年度は主に「異なる撮影条件によるDEMの特性解析とセンサのラジオメトリック特性の評価」を実施した。 「異なる撮影条件によるDEMの特性解析とセンサのラジオメトリック特性の評価」では、まずTerraSAR-X、及びALOS-2 PALSAR-2において、観測モードや撮影方向によらず基線長が長いほど、DEMの誤差が小さい傾向があることを確認した上で、テストサイトを茨城県つくば市とし、道路、駐車場、公園等の不動点におけるDEMの誤差を用いて、位相ノイズを定量的に明らかにした。また災害時を想定し、本結果を差分干渉処理による微小変位量推定に当てはめた場合の誤差を明らかにした。 次にTerraSAR-Xとその併用機であるTanDEM-Xを用いてシングルパスインターフェロメトリ(同一軌道にある衛星より同時に取得したデータによる干渉解析)によるDEMを用いて、位相ノイズの推定を行なった。さらに、前年度実施したリピートパスインターフェロメトリ(異なる時期に取得したデータによる干渉解析)の結果とシングルパスインターフェロメトリの結果を比較することにより、大気の位相ノイズに与える影響や地表面の時間変化の影響を定量的に明らかにした。 本研究では、異なる手法(シングルパスインターフェロメトリとリピートパスインターフェロメトリ)により得られたDEMの誤差に着目し、大気の影響や地表面の時間変化の影響を評価する手法を構築した点で意義がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度は、予定していた「異なる撮影条件によるDEMの特性解析とセンサのラジオメトリック特性の評価」において、当初予定していた周波数の差異や対象物による位相誤差の違いを評価するとともに、大気の影響や地表面の時間変化の影響を評価することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度までに、研究の主となるDEMの特性解析とセンサのラジオメトリック特性の評価を実施した。今年度はCバンドのSentinel-1について、同様に評価を行うことで、L、C、Xバンドの特性を明らかにすることができる。これらを踏まえ、現在の主要な衛星搭載合成開口レーダのInSAR解析によるセンサ特性についてまとめる予定である
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Causes of Carryover |
国際学会参加費において、国内の国際学会に発表したため、旅費が想定より安かった。2019度の学会発表旅費等で割り当てる予定である。
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