2018 Fiscal Year Research-status Report
A Comprehensive Study of the Working and Living Space Design in the Industrial Villages by Chocolate Makers
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17K06745
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
片木 篤 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (70204419)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 工場村 / チョコレート製造業 / 工場 / 住宅 / 都市計画 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、欧米の代表的チョコレート製造業が開発した工場村を分析することにより、「食」の工業化の先駆と言うべきチョコレート製造業が志向したした近代生活像と近代都市像を明らかにすることを目的とする。 2018年度は、ハーシー・チョコレート社が開発した米国ペンシルヴェニア州ハーシーの現地踏査調査と資料収集を計画していたが、研究代表者に腹部大動脈瘤が見つかったためこの調査旅行を取りやめ、次年度に延期した。また10月19日~11月25日まで手術入院と自宅療養を余儀なくされたため、2年目に計画していたハーシーの分析をすることができなかったが、代わりに本研究の背景である欧米における「食」の近代化について既往研究を取りまとめることができた。 そこでは、16世紀半ばにヨーロッパに入ったコーヒー、ティー、チョコレートに砂糖とミルクを加えることで、人を目覚めさせかつ活動に必要なカロリーが得られる朝食が作られるようになり、18世紀後半にはそれが産業革命の担い手たる労働者階級にも浸透していったこと、特にチョコレート製造が工業化される過程で、カカオを脱脂した後、その脂肪をカカオマスに再投入することで固形チョコレートを作り、更にそこに粉乳もしくはコンデンス・ミルクを添加してミルクチョコレートを作る製法が確立されたこと、それによってチョコレートは「飲物」から、持ち運びができ簡単に糖、脂肪、タンパク質等の栄養をバランスよく摂ることのできる「食物」になったことなどを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2018年度は、研究代表者に腹部大動脈瘤が見つかったため、夏季休暇中に計画していた米国ペンシルヴェニア州ハーシーの現地踏査調査と資料収集を取りやめた。また10月19日~11月25日まで手術入院と自宅療養を余儀なくされたため、ハーシーの分析を進めることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画では、2019年度は研究の取りまとめて著書の執筆を行うことにしていたが、それを変更し、2019年度にハーシーの踏査調査・資料収集と分析を行うと共に、著書の執筆を進めることにする。
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Causes of Carryover |
研究代表者に腹部大動脈瘤が見つかり、2018年度10月末に手術を受けたが、手術待機中に計画していた米国ペンシルヴェニア州ハーシーの踏査調査・資料収集を次年度に延期し、それを実施する。
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