2019 Fiscal Year Annual Research Report
Correlation between strcuture and function of dynamic network protein
Project/Area Number |
17K07361
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
井上 倫太郎 京都大学, 複合原子力科学研究所, 准教授 (80563840)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 小角中性子散乱 / 重水素化 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度においては比較的高濃度である28.5 mg/mL (準濃厚溶液と以降称する)におけるアルファークリスタリンの動的四次構造の要因となるサブユニット交換を重水素化支援中性子散乱により追跡を行ったが、非常に興味深いことに希薄溶液系の測定結果と比較してサブユニット交換速度が実験誤差範囲内で変化しないことが明らかとなった。我々は準濃厚溶液のサブユニット交換速度が変化しない理由として水晶体内環境のアルファークリスタリンのタンパク質濃度 (100 mg/mL以上) と比較して上述した準濃厚溶液のタンパク質濃度が未だ低濃度であるためと考えた。そこで、更なる高濃度系における実験を実現するためにはより精密な100%重水中で不可視化を実現するための重水素化率の制御とより効率的な重水素化試料の調整技術の実現を目指した。その結果、より高精度な100%重水中で不可視化を実現できる72%重水素化アルファークリスタリンの調製に成功し、更にその重水素化率も質量分析装置により非常に簡便に評価できることが可能となった。また、上述した72%重水素化アルファークリスタリンの培養条件を最適化することにより1リットル培養で10 mgものアルファークリスタリンが最終精製後においても得られた。 また、予備的に調製した100 mg/mLの72%重水素化アルファークリスタリンは100%重水中でほぼ散乱的に不可視化出来ることが実験的に実現できた。本技術を発展させることでより生態環境に近い混雑環境を模倣した系にも展開できると強く期待できる。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Supramolecular tholos-like architecture constituted by archaeal proteins without functional annotation2020
Author(s)
M. Yagi-Utsumi, A. Sikdar, C. Song, J. Park, R. Inoue, H. Watanabe, R. N. Burton-Smith, T. Kozai, T. Suzuki, A. Kodama, K. Ishii, H. Yagi, T. Satoh, S. Uchiyama, T. Uchihashi, K. Joo, J. Lee, M. Sugiyama, K. Murata, K. Kato
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Journal Title
Scientific Reports
Volume: 10
Pages: 1-10
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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