2020 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular basis and development of transglycosylation reaction of maltotriose-forming amylase
Project/Area Number |
17K07727
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
炭谷 順一 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (10264813)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 重徳 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 助教 (90244665)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | アミラーゼ / 糖転移反応 / 配糖体 / マルトトリオース |
Outline of Annual Research Achievements |
G3Amyは異種宿主による生産性が非常に悪く,これまで大腸菌に加えて放線菌やBrevibacillus choshinensisを宿主とした分泌発現系についても検討してきた。また,全遺伝子合成を行い,使用コドンの最適化やmRNA二次構造形成の回避などを行うことで,発現産物生産量の増加を試みてきたが,大きな改善は見られていない。多くの変異酵素の性状解析を行う上で,効率的な異種宿主発現系の確立は必須である。そこで,G3Amyと同様の機能を持つことが予想されるオルソログに着目した。 G3Amyのアミノ酸配列についてBLAST解析を行ったところ,放線菌を中心として高いidentityを示す推定アミラーゼ遺伝子がヒットした。その中で,G3Amyと95.0%のidentityを示すKitasatospora cineracea由来推定アミラーゼ(KcGH13a)遺伝子について大腸菌での発現について検討した。大腸菌発現プラスミドpTrc99AのRBS直下にKcGH13a遺伝子を挿入し,大腸菌DH5aF’に導入することで得られた形質転換体の無細胞抽出液をデンプンと反応させたところ,アミラーゼ活性が確認された。次にG3特異性について検討するために,反応産物をTLCにて解析したところ,主生成物はG3であるものの,グルコースを含むその他のマルトオリゴ糖の生産も観察され,G3生成特異性を保持していないことが明らかとなった。G3Amyとの数少ない異なるアミノ酸について調べたところ,G3Amyの-3サブサイトにおける親和力に寄与していると考えられるN134とQ192のうち,Q192に相当するアミノ酸がKcGH13aではAsn(N192)になっていた。G3AmyとKcGH13aのidentityの高さを考慮すると,このアミノ酸の違いがG3生成特異性を消失させている可能性が強く示唆された。
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