2018 Fiscal Year Research-status Report
Identification of target molecules and functions of Tomosaponin AIII
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17K08339
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
石崎 敏理 大分大学, 医学部, 教授 (70293876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花田 克浩 大分大学, 医学部, 助教 (90581009)
寺林 健 大分大学, 医学部, 助教 (40452429)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ステロイド配糖体 / 細胞運動 / ERK / カルシウムシグナリング |
Outline of Annual Research Achievements |
Timosaponin A3は生薬成分の1つのステロイド配糖体であり、生体に様々な反応を引き起こす。構造上類似する化合物では、Timosaponin A3添加により観察される細胞形態変化、ERKのリン酸化は十焼きされないことから、TimosaponinA3特異的な反応であることを確認している。しかしながら、Timosaponin A3の標的が未同定であるため、詳細は不明である。本研究では、Timosaponin A3の作用機序の解明を目的としている。本年度は、チモサポニンA3の蛍光標識体を作製し、その細胞内挙動について、Live-imagingにより観察を行った。その結果、Timosaponin A3は、添加後速やかに細胞膜に集積し、その後、細胞内に取り込まれていくことが判明した。これまでの研究により、Timosaponin A3は添加後、数分内にERKのリン酸化を亢進することが判明しているため、これを指標にチモサポニンA3の標的が細胞膜表面に存在するのか、細胞質内に存在するかについて検討した。Timosaponin A3の細胞内への取り込みを阻害するために、エンドサイトーシスに関与する複数の分子に対する阻害薬を用いて検討した。その結果、チモサポニンA3の細胞内への取り込みを阻害しても、ERKのリン酸化の減弱にはつながらないことが判明した。この結果から、Timosaponin A3の分子標的は細胞膜表面もしくは近傍に存在することが判明した。また、Timosaponin A3によるERKがリン酸化亢進には、細胞内カルシウム濃度の増加が必須であり、各種阻害薬を用いた検討により、PKCの活性が必須であることが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Timosaponin A3の標的候補分子を同定済みであり、siRNAを用いた候補分子の枯渇実験を実施しており、その結果を加え、論文を投稿する。
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Strategy for Future Research Activity |
、Timosaponin A3は血管新生にも影響を与えることが示唆されており、血管新生が関係する各種疾患に対するモデル動物を用いて、その効果を検討している。
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Causes of Carryover |
標的候補タンパク質同定にかかる実験が年度をまたいでしまい、その支払いが次年度に生じてしまったため
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Research Products
(1 results)