2020 Fiscal Year Research-status Report
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17K08564
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大歳 維知子 (西島維知子) 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 講師 (70600394)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉崎 嘉一 愛知県医療療育総合センター発達障害研究所, 障害モデル研究部, 研究員 (50393161)
中村 孝博 明治大学, 農学部, 専任准教授 (00581985)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 酸化ストレス / 神経発達 / セクレチン / 概日リズム |
Outline of Annual Research Achievements |
酸化ストレスの原因となる活性酸素種ROSは、脳神経細胞に障害を与える毒性因子として作用する一方で、細胞増殖等の生理的機能も持つことが明らかになってきた。申請者は、セクレチン受容体遺伝子欠損マウスで見られる社会行動異常が、抗酸化ストレス制御因子Nrf2遺伝子との二重欠損により、正常に回復することを見出した。そこで「酸化ストレス量の低下が シナプス形成等の神経発達に悪影響を与え、その結果として社会行動異常を生じさせる」という作業仮説を立てて、セクレチン依存的な酸化ストレス応答遺伝子動態を解析してきた。 さらに、2020年度はセクレチン受容体欠損マウスに対する酸化ストレスの影響を精査するため、行動の概日リズムに与える効果について解析を進めた。本研究は分担研究者である明治大学農学部生命科学科中村孝博准教授との共同研究により実施した。2019年度までに、申請者らはセクレチン受容体欠損マウスの恒暗条件下での活動周期が有意に短縮することを明らかにし、同結果を本年学術論文として発表した。さらに体内時計中枢である視床下部・視交叉上核の出力先として摂食制御に与える影響を精査するため、セクレチン受容体欠損マウスの摂食行動解析を実施した。視床下部摂食中枢は酸化ストレスの影響を受ける可能性が高い領域であり、本申請研究を通して概日リズムから摂食行動へつながる一連の内分泌制御の一端が明らかにし、酸化ストレスを介した神経発達機構の解明に結びつくことが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルスの影響による勤務体制の変更と、実験動物施設の改修の決定により、マウス飼育数の減少と暫定的な飼育施設への移設を行なっていたため、遅れを生じた。概日リズム研究は順調に進行した。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年3月末に実験動物施設の改修に伴う暫定的な飼育施設への移設が完了したので、同施設の飼育環境において繁殖と実験を進め、最終年として更なる成果を出したい。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響とマウス施設の改築のため解析に遅れが生じたことと、同ウイルスの影響により参加予定の学会が取りやめになったため、次年度使用額が生じた。2021年度において実験の遅れを取り戻すため、抗体購入などの物品購入に使用する。
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Research Products
(3 results)