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2018 Fiscal Year Research-status Report

Cell cluster at the invasion border of colon cancer: Thier metabolism and lymphatic invasion.

Research Project

Project/Area Number 17K08774
Research InstitutionKanazawa Medical University

Principal Investigator

清川 悦子  金沢医科大学, 医学部, 教授 (80300929)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 湊 宏  金沢医科大学, 医学部, 教授 (10293367) [Withdrawn]
Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywords大腸癌 / 予後 / 転移 / 浸潤
Outline of Annual Research Achievements

ヒト大腸癌病理検体において、代謝および転移・浸潤に関与する蛋白質群15個に対する発現、およびリン酸化による活性化状態を調べるために、通常腺管構造のみから成る大腸癌症例、細胞塊を持つ大腸癌症例を5例づつ選び、染色条件を検討した。虚血からホルマリン固定までの時間が異なるためと思われるが、全ての症例でコンスタントに染色される抗体は少なかった。そのなかでEzrinに対する抗体はほとんどの症例で染色することが出来、また染色像が特徴的で、癌細胞5個以上から成る低分化胞巣(PDC)の角にある細胞に陽性率が高かった。そこでPDCを持つ大腸癌ステージI-IIIの184症例の病理標本の浸潤端の標本をEzrin抗体で染色し、EzrinがPDCの角の発現する割合、Ezrin Corner Score (ECS)と算出した。更にECSの患者ごとの平均値と、ECS高値のPDCの数を求めた。両指標はリンパ管浸潤、極性が逆転している細胞塊Micropapillary (MP)成分と有意に関連があった。また、後者の指標では有意に予後が悪かった。これまでの報告から、PDCとMPの相同性が議論されており、PDCが悪性化してMPになるとのモデルが提唱されている。我々が今回得た結果からも、PDCの数が増え、極性が反転するというようにPDCが悪性化していく過程で、EzrinがPDCの角に位置する細胞が陽性である率が高くなることが示唆された。Ezrinはアクチン骨格の制御に関連する蛋白質であり、上皮間葉転換(EMT)で発現が上昇することが知られているので、PDCの悪性化に伴い、PDCの角にある細胞が間葉系細胞に転換することが、PDCのリンパ管侵襲能に何らか関与していると考えられる。一般にEMTの細胞は細胞の増殖が遅くなることも知られているので、増殖能の低下と浸潤・転移はなんらか関係している可能性も示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

上記の臨床検体を用いた研究内容はまとめて英文論文として投稿したが、受理されなかった。現在、異なる雑誌に投稿し、改変を行っているところである。またこの結果を実験的にEzrinのPDCの一部での発現を検討するために、蛍光蛋白質付加のEzrinを発現するプラスミドを構築した。

Strategy for Future Research Activity

前年度に取得したマウス大腸癌由来CMT-93細胞に活性化KRASを発現させた細胞は、脾臓移植すると肝臓へ転移する率が高くなるが、皮下移植してもリンパ節に転移をすることはなかった。また同細胞を低栄養化で培養し生き残った細胞でも、肝臓への転移効率は上昇せず、皮下移植マウスでのリンパ節転移を見ることはなかった。この間、活性化KRASを発現する遺伝子改変マウスから取得した子宮内膜に、更にPTENの発現を低下させた子宮体癌モデルのオルガノイドを得ることが出来た。このオルガノイドは、マウスに皮下移植するとリンパ節転移や肺転移をするので、マウス皮膚にガラスのイメージングウインドウを設置し、2光子顕微鏡で観察する系を確立した。オルガノイドの一部はGFPを発現しており、数時間にわたって観察することが可能であった。当初の計画と細胞種は変わってしまうが、リンパ管侵襲の過程を観察するという課題に重点をおき、数日から数週間の観察を行っていく予定である。

Causes of Carryover

論文投稿料として使用する予定であったが、論文が受理されなかったため。

  • Research Products

    (7 results)

All 2019 2018

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (6 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Journal Article] ERK activity imaging during migration of living cells in vitro and in vivo2019

    • Author(s)
      Hirata E., Kiyokawa E.
    • Journal Title

      Int J Mol Sci

      Volume: 20 Pages: E679

    • DOI

      10.3390/ijms20030679.

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] 活性化型K-RASによって誘導される細胞塊の回転2018

    • Author(s)
      清川悦子、平田英周
    • Organizer
      第77回日本癌学会学術総会
  • [Presentation] 動く細胞を見るライブパソロジー2018

    • Author(s)
      清川悦子
    • Organizer
      浜松医大 基礎医養成セミナーシリーズ
    • Invited
  • [Presentation] 結腸直腸癌の微小乳頭状領域および低分化胞巣におけるEzrin蛋白の免疫組織化学的検討2018

    • Author(s)
      相川あかね、藤田秀人、小坂健夫、湊宏、清川悦子
    • Organizer
      第108回日本病理学会総会
  • [Presentation] ライブイメージングでみる細胞集団移動2018

    • Author(s)
      清川悦子
    • Organizer
      第108回日本病理学会総会
  • [Presentation] 肝転移性大腸がんの代謝と遺伝子発現2018

    • Author(s)
      清川悦子
    • Organizer
      第37回分子病理学会研究会
  • [Presentation] MDCK cyst rotation as a model of ductal or acinous cancer cell collective invasion2018

    • Author(s)
      清川悦子、平田英周
    • Organizer
      第70回日本細胞生物学会

URL: 

Published: 2019-12-27  

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