2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K08910
|
Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
大磯 義一郎 浜松医科大学, 医学部, 教授 (80543909)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 真智子 浜松医科大学, 医学部, 特任教授 (80609090)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 終末期医療 / アドバンス・ケア・プランニング / インフォームド・コンセント / シェアード・デシジョン・メイキング |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度計画に基づき、「終末期医療におけるデシジョンエイド」案を作成した。 本デシジョンエイドの最大の特徴は、我が国の現在の司法制度と整合的であることである。具体的には、現在の判例、通説のとるインフォームド・コンセントモデルに従い、「診療情報の提供等に関する指針の策定について」(平成15年厚生労働省)記載の項目((1)現在の症状及び診断病名、(2)予後、(3)処置及び治療の方針、(4)処方する薬剤について、薬剤名、服用方法、効能及び特に注意を要する副作用、(5)代替的治療法がある場合には、その内容及び利害得失(患者が負担すべき費用が大きく異なる場合には、それぞれの場合の費用を含む。)、(6)手術や侵襲的な検査を行う場合には、その概要(執刀者及び助手の氏名を含む。)、危険性、実施しない場合の危険性及び合併症の有無、(7)治療目的以外に、臨床試験や研究などの他の目的も有する場合には、その旨及び目的の内容)に対応した内容となっている。 本年3月14日に「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」(厚生労働省)が改訂された。本改訂の趣旨は、「高齢多死社会の進展に伴い、地域包括ケアの構築に対応する必要があることや、英米諸国を中心としてACP(アドバンス・ケア・プランニング)の概念を踏まえた研究・取組が普及してきていることなどを踏まえ、以下の点について改訂を行った。」「病院における延命治療への対応を想定した内容だけではなく、在宅医療・介護の現場で活用できるよう、次のような見直しを実施」とされているように、本研究が主たる対象とする在宅看取りに向けた改訂となっている。 次年度は、まず、「終末期医療におけるデシジョンエイド」案と本ガイドラインとの対応を検討したい。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、当初の予定通り進行している。 ただ、研究実績の概要にも記載した通り、本年3月14日に「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」が改訂されたことから、年度初期に当ガイドラインとの整合性の確認を行う予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究実績の概要にも記載した通り、本年3月14日に「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」が改訂されたことから、年度初期に当ガイドラインとの整合性の確認を行ったのち、当初計画通り平成29 年度に作成した「終末期医療におけるデシジョンエイド」案を森町家庭医療クリニックで在宅訪問診療中であり、かつ、意思疎通可能な患者6 名に対しプレテストとして実装し、使用した医師及び患者、家族に対しインタビューおよびアンケート調査を実施する。その後、上記インタビュー及びアンケート結果を踏まえ、「終末期医療におけるデシジョンエイド」案をブラッシュアップする予定である。
|
Causes of Carryover |
平成30年度に試験実装する予定となっている森町家庭医療クリニック、市立御前崎総合病院において、「終末期医療におけるデシジョンエイド」案につき、実際に使用する医師に先取りして検討してもらう予定であったが、案作成が平成29年度いっぱいまでかかったため、次年度使用とした。
|
Research Products
(2 results)