2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K08910
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
大磯 義一郎 浜松医科大学, 医学部, 教授 (80543909)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 真智子 浜松医科大学, 医学部, 特任教授 (80609090)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 終末期 / アドバンス・ケア・プランニング / インフォームド・コンセント / シェアード・デシジョン・メイキング / 人生会議 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルス感染拡大により、研究実施計画そのままでの研究の遂行は困難となっている中、昨年度より進めている浜松市地域包括ケアシステム推進部会事業部会(座長:井上真智子(共同研究者))において、浜松市の多職種代表が集まり、「人生会議手帳」が作成された。(https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/documents/88983/jinsei-kaigi-tetyou.pdf) 作成された「人生会議手帳」は、市役所、病院において約5000部が配布されている。「人生会議手帳」配布時に、市民に対し、同内容についてのアンケートを実施した。現在、調査中ではあるが、「人生会議手帳」を見た市民から、「話し合うきっかけになる」「今後のことを考えておきたい」という肯定的意見と同時に、「安楽死を勧めているのでは」「一度の判断が変更不能になるのではないか」という懸念の声もきかれた。 上記を受け、次年度は、浜松市医師会と連携し、市民向けにACP及び「人生会議手帳」の使い方についての啓発動画を作成、公開する方針とした。 ただ、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言が発せられ、大阪府において医療崩壊が懸念されているという特殊な状況の中、終末期の議論を市民に求めることにより、不要な混乱が生ずるおそれがあることから、関係各所と丁寧な議論をしながら、研究を進める必要があるものと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大による社会状況の著しい変化により、研究実施計画そのままでの研究の遂行は困難となっている中、昨年度より進めている浜松市地域包括ケアシステム推進部会事業部会(座長:井上真智子(共同研究者))において、浜松市の多職種代表が集まり、「人生会議手帳」が作成・配布された。 中・長期的には、ACPの普及が我が国の重要課題であることは論を待たないが、特殊な社会状況となっている現在、慎重かつ丁寧な対応が求められると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
現在の極めて特異な社会状況下において、デシジョンエイドの実装研究を積極的に行うことの妥当性については慎重な検討を要すると考えている。 研究班内で検討の上、進めていく方針である。
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Causes of Carryover |
年度末使用予定の会議費用等が新型コロナウイルス感染拡大の影響で執行できなかったため。
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Research Products
(8 results)