2020 Fiscal Year Research-status Report
血中miRNA、cfDNAによる特発性慢性痛の客観的診断・評価ツールの作成
Project/Area Number |
17K09049
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
西江 宏行 川崎医科大学, 医学部, 講師 (20379788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永坂 岳司 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (30452569)
中塚 秀輝 川崎医科大学, 医学部, 教授 (70263580)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 特発性慢性痛 / miRNA / VBM |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、特発性慢性痛での痛みのバイオマーカーを見つけることである。しかし、特発性慢性痛のみを対象とすると様々な痛みの症例が含まれることになる。そこで明らかに痛みを有する疾患として人工股関節置換術の症例でも同様に調査している。人工股関節置換を受ける患者は、痛みが主訴であり、また、術後は痛みは著明に改善する。このため、前後で比較すると「痛み」の指標が見つけやすいと考えている。 現在CBT(認知行動療法)群12名、THA(人工股関節置換術)群15名、健常人5名の症例が集まっている。コロナウイルス感染症の影響により受診抑制があり、介入後の受診をしなかった症例があったため、解析が遅れている。集まった症例に対しては、すでに解析を実施している。今後健常人のエントリーを増やす予定である。血液は、最も典型的な症例4例を東レに提出し、miRNAの網羅的解析を行った。その結果hsa-miR-16-5p,hsa-miR-26a-5pなどで治療前後での差が大きかった。網羅的解析の結果と、文献的に調査したmiRNAを当科実験室でのこりの検体についてリアルタイムPCR解析を実施中である。VBMはTHA群の解析を行っている。まだTHA群のみでの解析であるが、SPMを用いて解析し、-54,-26,20や-39,-71,-3の部位でcluster-levelでの治療前後で有意差を認めている。ただし、すべての症例が含まれていないため、確認の解析が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルス感染症の影響により受診抑制があり、介入後の受診をしなかった症例があったため。また健常人の集積が難しかったため.
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Strategy for Future Research Activity |
健常人の集積を可能な限り行い、早急にデータ解析を行う。現時点では、miRNAとVBMと、問診票でのQOL評価が解析の対象となる予定である。
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Causes of Carryover |
コロナウイルス感染症のため集積に時間がかかり解析が遅れているため。また、予定していた学会出張をしなかったため。 今年度8月をめどに解析を終了させる。そして、残りの期間で結果を報告する。
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