2018 Fiscal Year Research-status Report
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17K09095
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| Research Institution | Aichi Medical University |
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Principal Investigator |
林 櫻松 愛知医科大学, 医学部, 教授 (50340302)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中杤 昌弘 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (10559983)
伊藤 秀美 愛知県がんセンター(研究所), がん情報・対策研究分野, 分野長 (90393123)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | リスクモデル / Mendelian randomization法 / Polyriskスコア / ヘモグロビンA1C / 糖尿病 / 膵癌 / GP2 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、膵がんリスクモデルの構築やMendelian randomization (MR) 法 による糖尿病と膵がんの関連を検討した。また、日本人におけるGWASメタ解析から同定された膵がん新規遺伝子であるGP2が糖尿病リスクにも有意に関連することが明らかになった。
リスクモデルを構築するために、これまでに主に欧米人を対象とした膵がんゲノムワイド関連解析で報告された42 感受性領域のSNP に注目し、日本人膵がん患者 664 人と年齢・性別 をマッチングした対照群664人について、個々のSNPと膵がんリスクの関連を評価した。ロジスティック回帰分析を行い、喫煙、膵癌家族歴、5 SNPｓ（rs13303010、rs12615966、rs657152、rs9564966、rs16986825)を最終リスクモデルに含めた。リスクモデルのROC曲線下面積（AUC）は、0.63 (95%信頼区間:0.60-0.66)と中程度の予測能を示した。5 SNPｓから得られたPolygenicスコアと膵がんリスクとの関連を検討した結果、最も高いリスクスコアのグループで膵がんオッズ比は1.98(95%信頼区間：1.42-2.76)であった。Polygenicスコアを用いることでリスク層別が可能であることが示唆された。
MR法 においては、糖尿病や糖尿病の指標であるヘモグロビンA1cやインスリンなどにかかわるSNPを操作変数とし、膵がんとの関連を評価した。その結果、25 SNPsを用いた、遺伝的に規定されたヘモグロビンA1cが膵がんリスクとの有意な関連を示した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね順調に進展している。糖尿病関連SNPを含んでいないリスクモデルを構築し、中程度の予測能を得た。さらに、日本人におけるGWASメタ解析から同定した膵がん新規遺伝子であるGP2は糖尿病リスクにも有意に関連することが明らかになった。Mendelian randomization (MR) 法 により、遺伝的に規定されたヘモグロビンA1cと膵がんリスクとの因果関係が示唆され、今後さらに研究が必要である。新規測定する血漿バイオマーカーも検討したが、コストや膵がんリスクを予測するバイオマーカーは確立されていない問題を踏まえ、血漿バイオマーカーの測定を見送った。
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| Strategy for Future Research Activity |
最終年度（令和元年）には、日本人における膵がんと糖尿病の両方に関連する新規遺伝子であるGP2領域のSNPや、ヘモグロビンA1cに関連するSNPなどを構築済みの膵がんリスクモデルに追加し、予測能の向上につながるかどうかを検討する予定である。糖尿病と膵がんの関連については、さらにMR Presso法や双方向のMR法を用いるなど、MR法による糖尿病と膵がんの関連をさらに検討する予定である。
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| Causes of Carryover |
2019年4月にアメリカがん学会(AACR annual meeting)にて膵癌ゲノムワイド関連解析やMendelian Randomization法による糖尿病と膵がんとの関連について、ポスター発表が採択されたため、次年度使用額が生じた。
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[Journal Article] Prediction model for pancreatic cancer risk in the general Japanese population.2018
Author(s)
Nakatochi M, Lin Y, Ito H, Hara K, Kinoshita F, Kobayashi Y, Ishii H, Ozaka M, Sasaki T, Sasahira N, Morimoto M, Kobayashi S, Ueno M, Ohkawa S, Egawa N, Kuruma S, Mori M, Nakao H, Wang C, Nishiyama T, Kawaguchi T, Takahashi M, Matsuda F, Kikuchi S, Matsuo K
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Journal Title
PLoS One
Volume: 13(9)
Pages: e0203386
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] Prediction model for pancreatic cancer risk in the general Japanese population2018
Author(s)
Yingsong Lin*, Masahiro Nakatochi, Hidemi Ito, Fumie Kinoshita, Yumiko Kobayashi, Hiroshi Ishii, Naoki Sasahira, Makoto Ueno, Naoto Egawa, Sawako Kuruma, Haruhisa Nakao, Fumihiko Matsuda, Shogo Kikuchi, Keitaro Matsuo
Organizer
AACR Special Conference, Pancreatic Cancer: Advances in Science and Clinical Care
Int'l Joint Research
