2020 Fiscal Year Annual Research Report
Clinical study for new breast cancer screening to select breast examination by Breast density
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17K09131
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
沢田 晃暢 昭和大学, 医学部, 兼任講師 (80266105)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 乳房濃度 / マンモグラフィ / 乳がん検診 / ボルパラ |
Outline of Annual Research Achievements |
(背景)東京都品川区の乳がん検診は、2年に一度のマンモグラフィ検査、もしくはマンモグラフィ検査 (MMG)に表超音波検査(US)を追加する併用型検診を行っている。 併用型乳がん検診の有用性と今後の乳癌検診について検討を試みた。 (対象と方法)2013年1月~2018年12月の6年間で、品川区乳癌検診を受けた40歳以上の受診者は延人数で53439名である。この中で行われたMMGおよびUS併用型検診の有効性について、と乳房濃度別に行う乳がん検診を今後提示できるかについて検討を試みた。 (結果)53439名のうち要精査(医療機関の受診が必要)と指摘症例は2132名で4%であった。さらにこのうち乳癌と判明した症例数は309名で、全体の309/53439(0.58%)であった。この6年間で3回以上の乳がん検診受診者は850例であった。乳がん検診受診者全体のうちで、MMG+US(併用型)受診者を抽出すると、MMG+US(併用型)で乳がんを指摘された症例は301名であった。このうちMMGで乳癌を同定できた症例(割合)は235/301(78%)であった。 逆に、MMGで異常を認めずUSのみで乳癌が判明した症例は66/301(22%)であった。乳房濃度の観点から見ると、乳癌検診で要精査なったものの乳癌を否定できた高濃度乳房症例割合は71%であった。MMGではわからずUSのみで乳癌を同定できた症例中、高濃度乳房の割合は(44/59)75%を占めていた。乳房濃度が判明している全乳癌症例284例のうち、MMGで非高濃度乳房と判定した割合が121例中15例(12%)であり、USが無い場合、見落としていたと考えられた22%よりも低結果であった。 (考察)マンモグラフィ検査で得られた乳房濃度を活用し、高濃度乳房であれば併用型を、非高濃度であればMMGを選択する新しい乳癌検診の一歩と考えるには適した結果であった。
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