2022 Fiscal Year Annual Research Report
Helicobacter pylori screening and treatment for junior and senior high school students to prevent gastric cancer: examination of implementation methods
Project/Area Number |
17K09144
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
奥田 真珠美 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (40531091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神谷 茂 杏林大学, 保健学部, 教授 (10177587)
間部 克裕 独立行政法人国立病院機構函館病院(臨床研究部), 臨床研究部, 客員研究員 (10596654)
菊地 正悟 愛知医科大学, 医学部, 教授 (40224901)
加藤 元嗣 独立行政法人国立病院機構函館病院(臨床研究部), 臨床研究部, 院長 (60271673)
大崎 敬子 杏林大学, 医学部, 教授 (90255406)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ピロリ菌検診 / 中学生 / 保護者の感想 / クラリスロマイシン耐性 / ピロリ菌新規感染 / Qprobe PCR法 |
Outline of Annual Research Achievements |
除菌治療の実施方法として、クラリスロマイシン(CAM)耐性に関して、非侵襲的(内視鏡検査を用いない)に耐性の有無を知ることの検討を続けた。除菌治療の失敗はCAM耐性によるものである。CAM耐性は23SrRNAの点変異によって生じることが知られており、便を用いてQprobe PCR法によるCAM耐性遺伝子検出法を検証した。Qprobe PCR法は採便容器から便汁を抽出液に入れたのち、ボルテックスで撹拌、テストカートリッジに滴下、全自動遺伝子解析装置Smart Geneに挿入し、自動的に検査結果が得られるものである。尿素呼気試験(UBT)and/or胃組織H. pylori培養を実施した小児(9から15歳)24名(ピロリ菌陽性15名、陰性9名)について検討を行なった。Qprobe PCR法のH. pylori陽性は13名でこのうち、変異あり12名、なし1名であった。2名は検出できなかった。培養・感受性試験を行なったのは4名でCAM MICは16から64で全員耐性、Qprobe PCR法も全員変異があった。UBT陰性9名は全員便抗原およびQprobe PCR法が陰性であった。最終年度はこの研究をまとめ、小児科学会兵庫県地方会、小児消化管感染症研究会、日本小児科学会などで成果発表を行なった。 研究期間通じて実施したその他の成果は以下の通りである。 (1)ピロリ菌検診を実施している自治体(丹波篠山市)において、検査を受けた保護者への感想のアンケート調査を実施した。ピロリ菌検査を受けて良かったという感想が94%であった。 (2)中学生における新規ピロリ菌感染者の検討:中学1年生と3年生で尿中ピロリ菌抗体検査を行い、陽性になったものを中心に検討した。陽性になった対象で、尿素呼気試験を実施できたものでは全員陰性で、抗体検査の偽陽性であった。中学生での新規感染はないという結果であった。
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