2017 Fiscal Year Research-status Report
Productivity and Efficency of Healthcare
Project/Area Number |
17K09247
|
Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
中田 善規 帝京大学, 大学院公衆衛生学研究科, 教授 (60287018)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大嶽 浩司 昭和大学, 医学部, 教授 (50338696)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 効率性 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度から平成29年度までの手術データを収集した。 手術医療データは帝京大学医学部附属病院中央手術部で行われた年間約8000件の手術データから抽出した。解析する期間は各年度とも4-9月期とし、手術症例の季節的変動等の要因を除外した。 このデータ収集は以降の分析研究の質を決定する非常に重要なプロセスである。データ収集では、手術医療の独立変数・従属変数を決定し、目標とする生産性・効率性分析に必要かつ十分なデータを正確に収集する。具体的には手術医療の独立変数として「手術を行う医師の人数」・「手術に要する時間」などのデータを集めた。また手術医療の従属変数としては、「手術診療報酬額」データを収集する。また、意思決定単位(Decision making unit; DMU)としては術者となる外科医を設定し、このDMUごとに効率性・生産性を計測する。データ収集の具体的方法としては、帝京大学医学部附属病院電子カルテから必要な手術データを抽出する作業が中心となった。必要に応じて政府統計やレセプトデータなど既存データの活用も考慮した。しかしながら、帝京大学医学部付属病院電子カルテデータ以外のデータに頼る必要はほとんどなかった。 これらの収集したデータを用いて「外科医の技術効率性と雇用期間との関係」を研究した。その結果を国際学会に抄録を提出し、平成30年度に学会発表予定である。またその結果を英文論文にまとめて国際雑誌に論文を投稿中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
不測の事態が予想されたデータ収集が予定通りに行われており、その解析も一部ではあるが順調に行えているから。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成28年4月と平成30年4月の2回の診療報酬改定を総合評価することを目標とする。まずは平成30年度の手術データを前年同様に収集する。次に収集したデータを用いて診療報酬改定前後の生産性変化・効率性の科学的解析を開始する。効率性・生産性の解析手法としては、他産業分野で確立されているデータ包絡分析を中心に据える。解析ソフトウェアは、DEA-Solver-Pro (V 12.0)を利用する。これを駆使して、集積したデータに対してデータ包絡分析を行うことで、各外科医のMalmquist指数を算出する。さらにはMalmquist指数を効率変化と技術変化に分解して生産性変化を分析する。
|
Causes of Carryover |
おおむね予定通りであるが、25,000円程度の誤差が生じた。
|
Research Products
(1 results)