2019 Fiscal Year Annual Research Report
Diagnosis and Risk Stratification of FH by circulating PCSK9 measurement
Project/Area Number |
17K09547
|
Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
片岡 有 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医長 (70463271)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小倉 正恒 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (30532486)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | PCSK9 / 家族性高コレステロール血症 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. PCSK9サブタイプ測定により家族性高コレステロール血症(FH)の診断が可能かについて検証した。当院におけるFH症例ならびに脂質異常症の症例においてPCSK9サブタイプを測定し、比較した。 FH症例は、mature型、furin-cleaved型PCSK9がいずれも高値であった。多変量解析では、mature型PCSK9がFHの寄与する独立した因子であった。一方、furin-cleaved型PCSK9とFHの関与は消失していた。ROC解析では、mature型PCSK9 365 ng/ml以上がFH診断につながるカットオフ値であった。 2. 脂質低下療法の有効性予測におけるPCSK9サブタイプの意義を検証した。 89例のスタチン投与症例において、投与前のPCSK9サブタイプ値とスタチン開始後のLDL-C低下率を解析した。mature型PCSK9は、LDL-C低下率と有意に負の相関を示した、一方、furin-cleaved型PCSK9とLDL-C低下率には有意な関連は認めなかった。多変量解析にてmature型PCSK9がスタチンの有効性を予測しうる指標であることを確認しえた。本研究は、2019年米国心臓病協会学術集会、2020年日本循環器学会学術集会で発表。現在、論文作成中である。 3. PCSK9サブタイプ測定により心血管リスク評価能についても解析を行った。 コホート研究: 吹田研究に参加された症例においてPCSK9サブタイプを測定し、心イベントならびに能イベントとの関連を調査した。本解析では、furin-cleaved型PCSK9の上昇は、心イベント発生に寄与していたが、能イベントとの関連は認められなかった。mature型PCSK9については、心血管イベントと有意な関連は存在しなかった。多変量解析にて、furin-cleaved PCSK9は、心イベントを予測しうる指標であることが確認された。
|
Research Products
(2 results)