2018 Fiscal Year Research-status Report
高リスク冠動脈硬化巣を認識する多面的非侵襲的画像診断法確立のための基盤研究
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17K09566
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
浅海 泰栄 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医長 (20629315)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 核磁気共鳴画像法 / 冠動脈硬化 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) 血管内画像診断法である光干渉断層像とT1強調核磁気共鳴画像法(T1WI)による冠動脈プラーク所見の対比を行なった研究を論文報告した。本研究結果ではT1WIにより高リスクとされる高信号プラークは光干渉断層像で観察すると、脂質に富み、また冠動脈プラーク破綻を繰り返していることが推定される所見を高率に認めた。 (2) 高度な複雑冠動脈病変を持つ 冠動脈バイパス術後に再度の冠血行再建術を行なった症例 632名に対して中央値約8年の予後を調査した。至適薬物療法(抗血小板療法+スタチン+β遮断薬+ACE阻害剤ないしは アンギオテンシン受容体拮抗剤の全て)が導入されている症例ではそうでない症例と比較して全ての死亡、心臓死を減少させることを論文報告した。 (3) T1WIにより3次元的な冠動脈プラーク定量法を作成し、従来の手法と比較して経皮的冠動脈カテーテルインターベンション術時における心筋障害発生予測を改善させることをまとめ 現在投稿中である。 (4) 剖検心を用いてT1WI画像と冠動脈プラークのヘマトキシリン-エオジン染色による組織切片初見の対比を行なった。解析の結果高輝度に観察される切片ではプラーク量が多いこと、壊死組織が多い特徴を有していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
MRIを用いた冠動脈評価法の意義につき血管内からの解析、解析法の開発を含め概ね順調に推移している。ただし動物実験については解析が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
(1) MRIを用いた冠動脈プラーク評価の分子病理学的意義を明らかにすることを目標とする。(2) 高輝度プラークが高リスクであるのかを多面的に明らかにしていく。(3) 前年度の結果に基づきMRIプラーク解析ソフトの開発を行う予定としている。
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Causes of Carryover |
2018年度はT1強調MRIを用いた冠動脈硬化評価法、その背景因子の検証研究は順調に経過していたものの、動物研究が遅れていた為その分の差額を生じた。
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Research Products
(11 results)