2019 Fiscal Year Research-status Report
地域高齢者におけるプレクリニカルCAAに関する前向き縦断研究
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17K09795
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
篠原 もえ子 金沢大学, 医薬保健学総合研究科, 特任准教授 (20584832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 正仁 金沢大学, 医学系, 教授 (80191336)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 脳アミロイドアンギオパチー |
Outline of Annual Research Achievements |
脳アミロイドアンギオパチー(CAA)は脳血管へ主にアミロイドβ蛋白(Aβ)が沈着し、脳血管障害や認知機能障害が生じる疾患だが、CAAの自然歴は不明な点も多い。本研究は皮質微小出血とアミロイドPETの両方が陽性の認知機能正常者をプレクリニカルCAAと定義し、地域在住高齢者におけるプレクリニカルCAAの前向き縦断研究を行い、プレクリニカルCAAの有病率及び症候性・無症候性の脳血管障害及び認知機能障害の発症リスクと危険因子・防御因子を明らかにする。また、プレクリニカルCAAに関する血液バイオマーカーを開発する。 2019年度は認知症の前向き地域コホート研究(地域在住60歳以上対象)のMRI所見と認知機能との関連を解析した。MRIを撮影した地域高齢者(n = 1154)のうち、大脳あるいは小脳皮質のみに限局する微小出血(CAA型微小出血)をみとめたのは38名(3.3%)であった。認知機能別のCAA型微小出血の割合は、正常認知機能(29名/902名:3.2%)、軽度認知障害(6名/211名:2.8%)、認知症(3名/411名:7.3%)であった。認知症の病型は2名がアルツハイマー型認知症、1名がレビー小体型認知症だった。CAA型微小出血を認めた認知機能正常者6名についてアミロイドPETを実施し、うち2名で皮質アミロイド沈着をみとめた。 2020年度以降は皮質のみに微小出血をみとめた認知機能健常者について、引き続きアミロイドPETを実施し、プレクリニカルCAA群の追跡調査を実施する。前向き地域コホート研究で保存している血液検体を用いてプレクリニカルCAA群、微小出血なし群の血液検体を用いて血液バイオマーカーを開発する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2019年度に対象者へアミロイドPET検査への協力を要請したが、多忙や検査施設が遠方であることを理由に検査を受ける地域住民が少なかった。今後は住民が検査を受けやすい時期にアミロイドPET検査を行う等の工夫をして、プレクリニカルCAA群の同定、有病率の検討を進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
頭部MRI検査で皮質のみに限局する微小出血を認めた認知機能健常者についてアミロイドPETを実施し、微小出血部位にアミロイドの沈着がみられるかを確認する(皮質微小出血とアミロイドPETの両方が陽性の認知機能正常者をプレクリニカルCAA群と定義する)。同定したプレクリニカルCAAと合わせて追跡調査を実施していく。前向き地域コホート研究で保存して血液検体を用いてプレクリニカルCAA群、微小出血なし群の血液検体を用いて血液バイオマーカーを開発する。
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Causes of Carryover |
アミロイドPETをこれまで少数例でしか実施できていない。 2020年度に行うアミロイドPETの費用及びPET検査施設までの送迎費用として使用予定である
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Research Products
(9 results)