2021 Fiscal Year Annual Research Report
A prospective longitudinal study of preclinical CAA in community-dwelling older adults
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17K09795
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
篠原 もえ子 金沢大学, 医薬保健学総合研究科, 特任准教授 (20584832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 正仁 金沢大学, 医学系, 協力研究員 (80191336)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 脳アミロイドアンギオパチー / 海馬容積 / 血糖 / 認知機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳アミロイドアンギオパチー(CAA)は脳血管へ主にアミロイドβ蛋白が沈着し、脳血管障害や認知機能障害が生じる疾患だが、CAAの自然歴は不明な点も多い。本研究では大脳のみに限局する皮質微小出血を有する認知機能正常者をプレクリニカルCAAと定義し、地域在住60歳以上高齢者におけるプレクリニカルCAAの有病率及びプレクリニカルCAAに関連した脳容積の変化と、プレクリニカルCAAに関する血液バイオマーカーを明らかにすることを目的とした。 本研究では、大脳皮質のみに限局する微小出血(CAA型微小出血)の有無に関連した局所灰白質体積の違いを解析した。MRIにて粗大な脳梗塞/脳出血がない認知機能正常高齢者(n = 964)のうち、プレクリニカルCAAは26名(2.7%)、平均年齢72.43歳だった。右傍海馬容積/頭蓋内容積比はプレクリニカルCAA群の中央値0.101 %、微小出血なし群0.111 %と有意にプレクリニカルCAA群で右傍海馬容積の萎縮をみとめた(年齢・性調整P < 0.05)。また、プレクリニカルCAAに関する血液バイオマーカーを検索したところ、空腹時血糖はプレクリニカルCAA群の平均値 112.70 mg/dL、微小出血なし群 94.20 mg/dLであり、有意にプレクリニカルCAA群で高値だった(P < 0.05)。HbA1c値、グリコアルブミン値、及び空腹時インスリン値に有意差は認めなかった。
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