2020 Fiscal Year Annual Research Report
Research of freezing of gait in Parkinson's disease and related disorders
Project/Area Number |
17K09799
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
和田 健二 川崎医科大学, 医学部, 教授 (60346351)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | パーキンソン病 / すくみ足 / 非運動症状 / パーソナリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,パーキンソン病患者にみられるすくみ足を,質問紙を用いて自覚的に評価するとともに診察あるいは携帯歩行器計により他覚的にも定量評価し,同時に評価した運動症状,非運動症状に関するデータを基に,すくみ足に関連する危険因子を抽出することである.本年度は,パーキンソン病患者にみられるすくみ足とパーソナリティの関連について検討した.パーキンソン病のパーソナリティの特徴として,ルールを大切にし、自制心が強いがその反面内向的で柔軟性に欠ける,新奇性追求が低く損害回避が高いなどの特徴が報告されている.一方,衝動性制御障害を有するパーキンソン病患者では,新奇性追求が強く損害回避が低い傾向となり,症状に特徴的な性格も報告されている. 認知機能低下を認めないパーキンソン病患者39例に対して,自己記入式質問紙であるTCI-R(Temperament and Character Inventory Temperament Revised)調査を行い,気質因子(新奇性追求,損害回避,報酬依存,固執)および性格因子(自己指向性,協調性,自己超越性)のパーソナリティを診断した.また,NFOG-Q(new freezing of gait questionnaire)を用いて,すくみ足の有無や重症度を調査し,すくみ足の有無によるパーソナリティの差異や,すくみ足の重症度とパーソナリティの関連性を検討した. すくみ足を有するパーキンソン病患者は,新規性追求が高く,自己志向性が低くことが示され,統計学的にも有意差を認めた.また,すくみ足の重症度と固執性格は統計的有意に正の相関があった. すくみ足を有するパーキンソン病患者の特徴的なパーソナリティの存在が示された.すくみ足を有するパーキンソン病患者の診療やリハビリテーションでのかかわり方において有益な知見である.
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Research Products
(4 results)