2018 Fiscal Year Research-status Report
Investigation of the role of microRNAs in the formation of liver fibrosis
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17K09860
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
堀江 貴裕 京都大学, 医学研究科, 助教 (20565577)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | マイクロRNA / NASH / SREBP |
Outline of Annual Research Achievements |
コレステロール代謝、脂肪酸代謝を制御する転写因子sterol regulatory element binding protein(SREBP)2、SREBP1のイントロンに マイクロRNA(miR)-33a、miR-33bがそれぞれ存在する。申請者らはmiR-33a/bが細胞内コレステロールの恒常性維持に働いていることを見出した。一方、慢性炎症と線維化を特徴とする非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の詳細な機序解明は未だ途上である。これまでNASH形成過程では細胞内脂質の蓄積を示すことが知られている。その際に、miR-33a/bの発現変化がABCA1の発現低下あるいは他の機序を介して細胞内脂質・コレステロール量の変化をきたし、NASH形成に寄与している可能性がある。本研究では、肝臓のNASH形成過程におけるmiR-33a/bの役割を解明し、疾患治療応用への橋渡しを行う。 H30年度は下記の項目を検討した。 A.miR-33bノックインマウスの表現型解析:コレステロール、高脂肪食負荷を投与し、肝臓の表現型を検討したところ肝臓の線維化および炎症が認められた。 B.miR-33a/bの制御実験:細胞実験にてmiR-33a/bを個別に抑制する核酸配列を同定することに成功した。これらを生体内に投与したところmiR-33bノックインマウスにおいて、肝臓のmiR-33a/bを個別に抑制することに成功した。今後、上記のモデルマウスに投与する予定である。 C.臓器特異的miR-33a/bの解析:どの細胞が重要か明らかにするために臓器特異的なmiR-33a/bの欠損マウスの作成を進めている。今年度は臓器特異的にmiR-33bを欠失させることのできるmiR-33bノックインマウスを作成した。マクロファージにてmiR-33bを欠失させても表現型に差異はなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度も研究の中心はマウスでの表現型の解析であった。今年度においてはmiR-33a/bを個別に抑制しうる核酸の開発に成功し、生体内での効果も確認することができた。今後、疾患モデルでの効果を検討し、特許出願につなげたい。またmiR-33bを臓器特異的に欠損させることのできるmiR-33bノックインマウスの作成に成功し、コンディショナルmiR-33a欠損マウスとあわせて、病態の解明に前進することができると考える。これらの点からおおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度もマウスが中心の研究になる。最終年度であり、コンディショナル欠損マウスを用いた病態の解明および核酸による治療効果の判定を行い、研究計画を推進していきたい。本研究課題を完遂し、核酸医薬による治療効果が認められれば、特許出願そして新たな創薬基盤につなげていけると期待している。
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Causes of Carryover |
当初予想よりも消耗品類の使用と旅費を抑えることができたがマウスの維持費、購入費がおおくなり、差し引き若干の余剰が生じた。次年度も、マウスの実験が必要であり、それらの維持・購入費に充てる予定である。
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Research Products
(12 results)
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[Presentation] Loss of periostin ameliorates adipose tissue inflammation and fibrosis in vivo2018
Author(s)
Takahiro Horie, Fumiko Nakazeki, Masataka Nishiga, Takahiro Horie, Hitoo Nishi, Yasuhiro Nakashima, Osamu Baba, Yasuhide Kuwabara, Tomohiro Nishino, Tetsushi Nakao, Yuya Ide, Satoshi Koyama, Masahiro Kimura, Shuhei Tsuji, Naoya Sowa, Takeshi Kimura, and Koh Ono
Organizer
第50回日本動脈硬化学会学術集会
Invited
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