2017 Fiscal Year Research-status Report
壊死性腸炎に対するグレリンを用いた発症メカニズム解明と革新的新規予防治療法の開発
Project/Area Number |
17K10183
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
町頭 成郎 鹿児島大学, 附属病院, 特任助教 (80404523)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
家入 里志 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (00363359)
大西 峻 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, その他 (10614638)
山田 和歌 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, その他 (20457659)
川野 孝文 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, その他 (40457651)
加治 建 鹿児島大学, 附属病院, 特任教授 (50315420)
武藤 充 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, その他 (70404522)
中目 和彦 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (70448570)
向井 基 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 講師 (80468024)
桝屋 隆太 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, その他 (90448572)
矢野 圭輔 鹿児島大学, 医歯学域医学部・歯学部附属病院, 医員 (30757919)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 壊死性腸炎 / グレリン |
Outline of Annual Research Achievements |
新生仔SDラットに低酸素刺激(100%窒素ガス5分間吸入×4回/日)を4日間と生後1日目、2日目にE.coli由来のリポポリサッカライド(LPS)を4mg/kg経管投与を行う。 当研究グループでもこれまで同手技にてNECモデルラットの作成が可能であることを報告し、またNECモデルラットにGLP-2を投与することで防御効果、抗炎症効果より壊死性腸炎の発生を予防することを報告している。グレリンは胃内分泌細胞で産生され求心性に脳へ伝達され視床下部へ働きかけ摂食亢進や消化管機能調整等の様々な作用を発現する。短腸症候群モデルラットにおいてグレリン投与により空腸粘膜の萎縮が予防されることを確認しており、NECモデルラットにおいても小腸粘膜の壊死からの再生促進等の改善効果が期待できると推測される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
NECモデルは低酸素刺激(100%窒素ガス5分間吸入×4回/日)を4日間と生後1日目、2日目にE.coli由来のリポポリサッカライド(LPS)を4mg/kg経管投与で作成可能であった。ただ発症率は50%強とこれまでの報告例よりやや低めであった。空腸粘膜のHE染色組織像ではグレリン投与群(早期、晩期いずれも)の絨毛長の増高や陰窩深の深くなっていることが観察された。Ki-67抗体免疫染色による腸管粘膜増殖の評価と腸組織内のサイトカイン測定は現在進行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は実験にて得られた検体を用いてジアミンオキシダーゼの測定や酸化ストレスマーカーの測定を行っていきたいと考えている。また可能であれば再度NECモデルラットを作成し、検体量の問題から測定を断念している凝固系マーカーの測定やこれまで実験時に採取していなかった糞便より腸内細菌叢の変化を観察して壊死性腸炎に対するグレリンの治療効果を網羅的に解析したいと考えている。
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Causes of Carryover |
(理由)消耗品を予定よりも安価に購入することができた。 (使用計画)実験用試薬購入に充てることとする。
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Research Products
(6 results)