2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of standardized method for 11C-methionine preparation based on gas-flowlabeling method and solid-phase extraction technique.
Project/Area Number |
17K10370
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
寺崎 一典 岩手医科大学, 医歯薬総合研究所, 准教授 (60285632)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 核薬学 / PET / 自動合成装置 |
Outline of Annual Research Achievements |
[11C]メチオニン([11C]MET)はFDGが苦手とする脳腫瘍診断および放射線治療による脳組織の壊死、腫傷再発の診断などに有用である。本研究の目的は、[11C]MET合成の簡便法である[11C]ヨウ化メチル用いたオンカラム標識法と新たに開発するイオン交換固相抽出による製剤化法をリンクし、合成の迅速・効率化を実現させ、[11C]METの標準的製造法として確立することである。また、本製造工程を高効率に実施でき、使い捨て部品で構成されるカセット型を適用し、医療機器として流用可能な機能を備えた自動合成装置の開発を目指す。 最終年度は主に使い捨て部品で構成されるカセットに基づく自動合成装置の作製に主眼を置き実施した。装置は住友重機械工業の協力を得て設計・作製し、その実証評価を行った。 本合成装置が備えている重要な機能の一つは、三方活栓を駆動させて合成反応の流路の切り替えることにあるが、これには5連式の三方活栓を1つのプレートに固定した使い捨ての器材を使用した。また、2基のシリンジ駆動装置で液体の移送と2つのシリンジの間で液の受け渡しの制御を行った。 本合成装置による[11C]MET合成は、これまでに最適化された合成プロセスを概ね忠実に実施できたが、合成中に比較的多量の放射性ガスの漏洩が発生していた。これは液・ガスの流路として用いた使い捨てチューブ自身からの漏洩であり、比較的ガスの透過をしやすい材質が原因と判断し、フッ素樹脂チューブを使用し、合成中の漏洩を許容できるレベルまで抑えることができた。全合成には25分を要し、実収量として、電流値20 μA、10分の照射時間で3.7 GBqの注射剤が得られた。製剤の放射化学的純度は99%以上であり、PET臨床に適用可能な品質を保持していることを確認した。
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Research Products
(11 results)