2017 Fiscal Year Research-status Report
高磁場オープンMRIを用いた安全かつ高精度な新しい針生検法:前向き第Ⅰ相臨床試験
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17K10438
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松井 裕輔 岡山大学, 大学病院, 助教 (50614351)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
郷原 英夫 岡山大学, 大学病院, 教授 (10379745)
平木 隆夫 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (50423322)
藤原 寛康 岡山大学, 大学病院, 講師 (70423324) [Withdrawn]
生口 俊浩 岡山大学, 大学病院, 講師 (90423293)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | MRI / 生検 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は高磁場オープン型MRIを用いたMRIガイド下針生検の前向き臨床試験の開始にあたって必要な基礎的データ収集のためのファントム実験、関連医療スタッフ(医師・放射線技師・看護師)による合同手技シミュレーション、臨床試験プロトコールの確定と倫理委員会への提出などを行った。基礎的データに関しては、MRI画像撮像プロトコールのブラッシュアップを行い、臨床試験開始にあたってより高画質のMRI画像が撮像できる状態となった。また、これまでに検討を行っていた穿刺針の視認性データを基礎としてさらなる検証を行い、ファントムを用いた生検針穿刺精度の検討およびターゲットへの生検針刺入成功率の検討など追加した。その結果、MRI透視ガイドの穿刺により臨床試験開始可能な穿刺精度が得られることを確認した。これらの基礎的データは関連学会にて発表予定としている。医師・放射線技師・看護師による合同シミュレーションにおいては、実際のMRIガイド下生検の手技施行手順の確認、患者急変時など緊急時の対応手順の確認、安全確保のための教育などを関連スタッフ合同で反復して施行し、臨床試験開始にあたって課題の抽出と対応の確認を十分に行った。臨床試験プロトコールは研究責任者・分担者による綿密な検討の上に完成し、当施設の倫理委員会に申請し承認を得た。本試験は,1.2テスラオープンMRIを用いたMRIガイド下針生検の実行性を評価することを目的とし、単施設,単群前向きオープン試験として施行される。これらの準備を経て臨床試験が開始され、平成30年度より患者リクルートを開始する運びとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度の間に予定どおり臨床試験の準備を完了し、試験開始の運びとなった。年度内に患者リクルートができれば理想的であったが、平成30年度より円滑にリクルートできれば問題ないものと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度から患者リクルートが開始される。順調なリクルートを期するため、リクルート手順書の作成や当科内での周知、関係臨床各科への説明などを並行して行う。
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Causes of Carryover |
本年度は主に臨床試験開始のために必要なMRI環境下で使用可能な器材の購入などの支出を予定していたが、これらの総額が当初予定よりも低くなった。逆に、本研究は平成30年度から施行される臨床研究法における特定臨床研究に該当するため、平成30年度中に認定倫理委員会における再審査などの費用が新たにかかることが予測され、次年度繰越分により対応する計画としている。
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