2018 Fiscal Year Research-status Report
Clinical application of order-made radiotherapy using functional imaging for lung cancer
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17K10478
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
木村 智樹 広島大学, 病院(医), 講師 (90379876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 靖 広島大学, 医歯薬保健学研究科(医), 教授 (10228033)
角谷 倫之 東北大学, 大学病院, 助教 (20604961)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 肺機能画像 / 肺癌 / 放射線肺臓炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は肺癌の放射線治療において、患者毎の肺機能に応じた正常肺への線量低減により安全性を向上する目的で、機能画像を用いたオーダーメイド放射線治療法の開発を行ってきた。広島大学での先行研究において、肺機能画像(4次元CTによる肺換気画像と肺血流シンチによる肺血流画像)を用いて高機能領域を描出し、この領域の割合が低い患者ほど、同部への照射線量が低いにも関わらず、放射線肺臓炎をきたすことを臨床的に証明した。本研究では、高精度放射線治療により高機能領域を選択的に低減させ、実臨床で有害事象低減につながるか否かを前向きに検証する。本研究の有効性が実証されれば、高齢化に伴うCOPDなど合併症を有する低肺機能患者や免疫チェックポイント阻害薬との併用を予定されている患者にとって、放射線治療による有害事象を軽減する方法として期待できる研究である。 平成30年度は、呼吸による肺実質内の空気層の経時的変化を画像処理(deformable image registration: DIR)により高精度な肺機能情報を有する肺換気画像を用いて、より精度の高い結果が得られるかどうかを確認した。具体的には、前述の先行研究で既に収集された60例の進行肺癌患者のデータを新たな画像解析法を用いても再現性可能かどうか、ひいてはより精度の高い結果が得られるかどうかを検証し、その結果、Grade 2以上の肺臓炎に対する予測力が向上するという結果を得た。この結果から、切除不能局所進行非小細胞癌に対する、本方法を用いた前向き試験のプロトコール作成を行っており、現在審査中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成30年度の目標であった本方法を用いた前向き試験のプロトコール作成は、平成30年4月より施行された新臨床試験法への対応のため、変更を余儀なくされたため、当初の予定よりやや遅れている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29-30年度で検証した方法を用いて、前向き臨床試験を実施ための、新臨床試験法に対応した形で、プロトコール作成を行う。その後、当院倫理委員会へ提出し、承認後より登録を開始する。 【目的】切除不能局所進行非小細胞癌患者に対し、肺機能画像を用いた強度変調放射線治療(IMRT)を行い、肺機能別の放射線肺臓炎の発生頻度を検討する。 【エンドポイント肺機能別(GOLD分類)の放射線肺臓炎の頻度。【対象】切除不能II-III期非小細胞癌で以下の要件を満たす。①肺癌(非小細胞肺癌)であることが組織診または細胞診で証明されている症例、②Stage IIBからIIICのうち根治照射可能な症例、③年齢が20歳以上85歳以下、④Performance Status(ECOG)が0~2の症例、⑤肺癌に対する前治療として化学療法、手術療法、放射線療法、免疫療法が行われていない症例、⑥本研究の参加について文書による同意が得られている症例。【治療方法】①肺機能画像の作成:4DCTデータを画像処理(DIR法)して得られた肺換気画像と肺血流シンチ(もしくは造影CTによる肺灌流画像)から得られた肺血流画像を組み合わせ高肺機能領域を描出する。②放射線治療:総線量は非小細胞肺癌の場合は1日1回、週5回で60-66Gy/30-33回とする。IMRTによる治療を行い、治療計画の過程で、①で得られた高肺機能領域の線量を可能な限り低減させる。主な線量制約は次の通りとする。肺V20Gy(20Gyが照射される肺体積の割合)≦35%、肺V5Gy(5Gyが照射される肺体積の割合)≦60%、肺平均線量≦20Gy、脊髄最大線量≦40Gy。③化学療法:原則として化学療法を同時併用する。
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Causes of Carryover |
旅費及び人件費・謝金が予定より少なかったため。次年度は旅費に使用予定。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Comparison of stereotactic body radiation therapy combined with or without transcatheter arterial chemoembolization for patients with small hepatocellular carcinoma ineligible for resection or ablation therapies.2018
Author(s)
Tomoki Kimura, Hiroshi Aikata, Yoshiko Doi, Nobuki Imano, Yuki Takeuchi, Ippei Takahashi, Ikuno Nishibuchi, Tsuyoshi Katsuta, Masahiro Kenjo, Yuji Murakami, Kazuo Awai, Kazuaki Chayama, Yasushi Nagata.
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Journal Title
Technology in Cancer Research and Treatment
Volume: 17
Pages: 1, 11
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Stereotactic body radiotherapy to treat small lung lesions clinicallydiagnosed as primary lung cancer by radiological examination: a prospective observational study.2018
Author(s)
Tetsuya Inoue, Norio Katoh, Yoichi M Ito, Tomoki Kimura, Yasushi Nagata, Kengo Kuriyama, Hiroshi Onishi, Tadamasa Yoshitake, Yoshiyuki Shioyama, Yusuke Iizuka, Koji Inaba, Koji Konishi, Masaki Kokubo, Katsuyuki Karasawa, Takuyo Kozuka, Kensuke Tanaka, Jun Sakakibara-Konishi, Ichiro Kinoshita, Hiroki Shirato
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Journal Title
Lung Cancer
Volume: 122
Pages: 107, 112
DOI
Peer Reviewed
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