2020 Fiscal Year Research-status Report
正確な小線源治療を担保するリアルタイムIn vivo dosimetryの開発
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17K10496
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
吉田 謙 関西医科大学, 医学部, 准教授 (10463291)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻本 豊 独立行政法人国立病院機構大阪医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 研究員 (90773135)
隅田 伊織 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (10425431)
山崎 秀哉 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50301263)
田中 英一 独立行政法人国立病院機構大阪医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 研究員 (10324774)
古妻 理之 独立行政法人国立病院機構大阪医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 研究員 (00641870)
武中 正 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80626771)
増井 浩二 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員講師 (20783830)
新保 大樹 大阪医科大学, 医学部, 講師 (30535018)
鳴海 善文 大阪医科大学, その他部局等, 名誉教授 (90273664)
門前 一 近畿大学, 医学部, 准教授 (10611593)
吉川 信彦 大阪医科大学, 医学部, 非常勤講師 (10719917)
吉岡 裕人 大阪医科大学, 医学部, 助教 (90779711)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 小線源治療 / 組織内照射 / リアルタイム線量実測 / 放射線遮蔽材 / 放射線増感剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
英文論文1編採用および学会・講習会発表3件を行った。 <論文> ①Nakata M, Yoshida K, Shimbo T, Yoshikawa N, Yoshioka H, Hori A, Sato C, Uesugi Y, Kogata Y, Masui K, Murakami N, Kashihara T, Akiyama H, Tselis N, Ohmichi M, Nihei K.(Corresponding author: Yoshida K) High-dose-rate interstitial brachytherapy with hypoxic radiosensitizer KORTUC II for unresectable pelvic sidewall recurrence of uterine cervical cancer: a case report. J Contemp Brachytherapy. 2020;12:606-611. doi: 10.5114/jcb.2020.101695. <発表> ①吉田謙 シンポジウム:舌がんに対する小線源治療は生き残れるか? 第44回日本頭頚部癌学会。2020年6月。②Yoshida K. Interstitial Brachytherapy for gynecological cancer. (ロシア放射線腫瘍学会、2020年8月)。③吉田謙 組織内照射の事故と対策。日本アイソトープ協会アイソトープ講習会。2021年2月。 他に投稿中の論文1件あり。 また、照射実験については、COVID-19パンデミックにより人員が集合できず、かつ、線量計の輸入手配が困難になり遅れている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度に行ったリアルタイム線量実績および放射線遮蔽素材の開発についての物理実験は行ってはいるが、COVID-19パンデミックによりスタッフが集合しての照射実験がなかなか行えず、また、故障した線量計などの補充の手配がCOVID-19により時間が通常以上にかかり、難航している。ようやく修理した線量計を用いた実験を行おうとしたが、緊急事態宣言などが繰り返され、実験が行えない状況である。 現在、なんとか得られた結果の一部より、新しく導入したMOSFET線量計が有効である初期結果を得ることが出来たので、今後これを用いて線量の実測値測定を実験再開予定である。また、それに対応する計算上の線量測定については、より正確な理論値を得られる計算ソフトウェアを用いて放射線遮蔽材の計測を試みた。そのソフトウェアでは、従来のアメリカ医学物理協会が発行している物質をすべて水として計算するTG43に基づき計算していたものを物質の組成に応じて細やかに計算する新しいTG186に基づいて計算できるものであるため、これを用いてまず鉛の遮蔽効果を算出した。現在、その結果を論文として作成中である。 放射線遮蔽材については、当初、日本タングステン社のタングステン樹脂を用いて実験していたが、同社が同商品を販売中止にしてしまったため、2020年度は代替品の開発に苦労した。各種タングステンおよびその合金を探したが、現在ようやく実験に使用できそうなもの(タングステンゴム)を手に入れることが出来た。今後、これを実験系に導入するべく準備中である。
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Strategy for Future Research Activity |
COVID-19パンデミック次第というのが最大のポイントで、放射線腫瘍医、医学物理士、診療放射線技師、線量計や素材の企業の担当者など多様な人材交流と集合しての実験が必要であるため、これが出来ないと結果を出せないという問題解決が急務である。現在、実験系を工夫して、極力多人数を必要としない形での小実験を最終的に集合させて結果を出すような形態で少しずつ進めているところである。 線量計、ファントム、素材、放射線機器、などの整理は出来ているので、今後、新しく導入するタングステンゴム(将来導入したい素材)と、純タングステン(ゴムの混入率がロットにより安定しているかを調べるため)、鉛(従来より使用)、シリコンゴム(従来より使用)を使い分けながら、γ線の遮蔽率を計算値・実測値の両方を算出していきたい。 また、実測において、従来使用している半導体などの線量計と新しく導入するMOSFET線量計の両方で測定し、その信頼度を確認していきたい。コストの問題もあるため、何回まで信頼できる測定値を得られるかについても検討し、現実の臨床に応用可能かどうかについて、医療経済的な問題についても検討していきたい。
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Causes of Carryover |
COVID-19パンデミックのため、放射線腫瘍医、医学物理士、診療放射線技師、線量計や素材の企業の担当者など多様な人材交流と集合しての実験が必要であるため、なかなか出来なかった。そのため、使用するはずの消耗品が使用できなかったり、状況に応じてさまざまな機器・素材の変更を余儀なくされたため、予算の消化が予定と異なるものとなってしまった。 線量計、ファントム、素材、放射線機器、などの整理は出来ているので、今後、新しく導入するタングステンゴム(将来導入したい素材)と、純タングステン(ゴムの混入率がロットにより安定しているかを調べるため)、鉛(従来より使用)、シリコンゴム(従来より使用)を使い分けながら、実験を行い、必要に応じて消耗品を補い、予算を消化していく予定である。
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Research Products
(3 results)