2021 Fiscal Year Research-status Report
Compromised hostでの免疫不全の病態解析と高度侵襲対策
Project/Area Number |
17K10524
|
Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
小野 聡 東京医科大学, 医学部, 兼任教授 (30531355)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾田 高志 東京医科大学, 医学部, 教授 (90531187)
木下 学 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 免疫・微生物学, 教授 (70531391)
宮崎 裕美 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 防衛医学研究センター 外傷研究部門, 助教 (30531636)
山田 宗治 東京医科大学, 医学部, 准教授 (10625164)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 敗血症 / エンドトキシン / IFN-γ / 単核球 |
Outline of Annual Research Achievements |
Wistar系雄性ラット(約300g)にE. coli(5×108CFU)を静脈内投与する敗血症モデルを作成した。E. coli投与後徐々に末梢血白血球数の減少、呼吸回数の増加を認め、4時間後には肝臓・肺へのE. coliの集積を確認している。また末梢血、肝臓、肺での免疫担当細胞機能を解析したところ、特に末梢血単核球や肝単核球のIFN-γ産生能の低下やアポトーシス細胞の割合が増加していた。 本ラット敗血症モデルを用いて、E. coli投与4時間後に小動物用ミニカラム(エンドトキシン吸着カラム)を用いて1時間体外循環を行い循環動態、肺の酸素化能の変化、末梢血中単核球でのサイトカイン産生能、フローサイトメトリーによるレセプター発現の変化について解析した。 その結果、エンドトキシン吸着カラムを施行することにより、末梢血および肝臓での単核球のIFN-γ産生能が有意に改善し、さらに肝臓内のE. coliの生菌数が有意に減少していた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目的はおおむね順調に進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
重症病態時の免疫麻痺の評価方法とその対策としての血液浄化療法、特にエンドトキシン吸着カラムが動物実験では有効であることが明らかになった。 今後は臨床において評価していきたい。
|
Causes of Carryover |
新型コロナの影響で分担研究者の研究施設へ行き実験することが制限されたこと、また学会出張が制限されたことによる支出の減少による。
|
Research Products
(5 results)