2020 Fiscal Year Annual Research Report
A study on regional disparities and prognosis in stroke in Fukushima Prefecture
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17K10845
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
佐久間 潤 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60305365)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大平 哲也 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (50448031)
中野 裕紀 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (10736721)
弓屋 結 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (90769481) [Withdrawn]
小島 隆生 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (50807469)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 脳卒中 / 発症登録事業 / 疫学調査 / 脳梗塞 / 脳内出血 / くも膜下出血 |
Outline of Annual Research Achievements |
福島県の脳卒中医療における地域格差と脳卒中治療成績を評価するために、まず「脳卒中発症登録事業」を立ち上げた。福島県立医科大学脳神経外科の関連9施設に依頼し、脳卒中の発症と治療内容の情報収集を開始した。2017年度は2,228例、2018年度は2,188例が発症登録された。同時に2013年度の脳卒中症例について遡り調査を施行した。 遡り調査では脳卒中総数は5,455例、脳梗塞3,973例(69.5%)、脳出血(ICH)1,277例(23.4%)、くも膜下出血(SAH)378例(6.9%)だった。県北地区の8医療機関を対象とした遡り調査では1,510例の詳細なデータが採取された。発症時間が明記された1,034例では脳卒中の各病型も午前6時~11時、18時~23時の発症が多かった。病院に直接搬入されたのが72%、開業医等を経て紹介されたのが28%だった。脳塞栓、ICH、SAHでは発症後早期(2時間以内)に受診した患者が多かったが、24時間以上経ってから受診する例も散見された。特に脳梗塞ではt-PAの適応時間(4.5時間)を超えて受診する症例が半数以上認められ、今後の啓蒙が必要と考えられた。 この事業は、2019年1月1日から福島県の「脳卒中発症登録事業」に統合された。詳細なデータよりも悉皆性に重点がおかれ、当初意図した研究内容を完遂できなかったが、全県的な症例登録が行なわれるようになったことで、発症登録数は4,731例となり、脳卒中罹患率は248.9人/10万人と算出された。脳梗塞は3,415例(72.2%)、ICHは1,002例(21.2%)、SAHは301例(6.36%)で人口10万人当たりの罹患率はそれぞれ179.7人、52.7人、15.8人と算出された。また病型別の致命率は脳梗塞で7.8%、脳出血で18.0%、くも膜下出血で27.2%であった。
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Research Products
(1 results)