2019 Fiscal Year Annual Research Report
Functional significance of HDAC7 expression in glioblastoma
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17K10868
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
吉本 幸司 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (70444784)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤木 洋二郎 九州大学, 大学病院, その他 (10570773) [Withdrawn]
空閑 太亮 九州大学, 大学病院, 助教 (40759932)
西村 中 九州大学, 大学病院, 助教 (90452755)
飯原 弘二 九州大学, 医学研究院, 教授 (90270727)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | glioblastoma / HDAC7 / mitochondria |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者のこれまでの研究成果から、膠芽腫においてHDAC7が間葉系性質を始めとする悪性性質の獲得に関与していることを見出し、HDAC7発現の意義について研究を継続して行ってきた。HDACは、ヒストンの脱アセチル化を調節するヒストン修飾遺伝子であるため、核内で機能を及ぼすと考えられるが、これまでの研究結果からHDAC7の発現は、核内のみならず細胞質内にも発現されていることも多いことが分かった。この結果はHDAC7が細胞内局在によって異なる作用をする可能性があることを示唆するものである。実際HDAC7は構造的に核移行シグナルを有しており、核-細胞質間を移動することが報告されている 。一方でHDAC7はミトコンドリアの内膜に局在しており、生体内の刺激に応じて細胞質内に放出されることが報告されている。このことからHDAC7はミトコンドリアの機能を制御することで膠芽腫の悪性化に関与しているのではないかと仮定した。今年度はこの点を解析するために、グリオーマ幹細胞様細胞2株にHDAC7強発現させた細胞と米国MGHより供給されたグリオーマ幹細胞様細胞(MGG8, MGG65)を用いてHDAC7とミトコンドリアの局在についての組織学的な解析を行った。その結果、HDAC7の一部はミトコンドリアに局在していることが明らかになった。今後はミトコンドリアに対する機能制御の観点からHDAC7の機能解析を行う予定である。
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